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2013年08月07日 イイね!

【試乗】Lexus RX270 (AGL10W-AWTGK)

【試乗】Lexus RX270 (AGL10W-AWTGK)社用車のLexus GS450hの点検のために代車が会社にあった。
一日のみの代車らしいが、「この機を逃すまい」と昼休みに試乗させて頂いた。

RX270。
ハリヤーの後継。

RXシリーズ内のベースグレード車。FF。

「RX・・」はマツダのスポーツカーではないのカネ?


■Lexus RX270 (AGL10W-AWTGK)



●エクステリア

正直良くわからない。SUVには疎いし、あまり興味がナイので。
個人的にカッコイイと思うSUVは

・レンジローバー・イヴォーク
スバル・B9トライベッカ
・初代VW・トゥアレグ

かな。







個人的に、コレはコレでレクサスらしいと思うが、RXになる前のハリヤーの方がオリジナリティ、アイデンティティはあると思う。





マツダ車などで良くみかける、タイヤハウス内へのフロントバンパー内からのルーバー。

フロントバンパー内にオイルクーラなどを増設した場合、こういった「抜き」が必要となる場合もあるが、RX270のコレは何のためなんだろう?

タイヤハウス内へのエア溜まりは空力的にNG・・・というのが最近の風潮なので、なんか違和感というか疑問に思った。
タイヤハウス内の空気抵抗・乱流のネガを犠牲にしてでも、バンパー内から何かを積極的に排出する必要があるのだろうか?(有識者の方、ご教示ください)



●インテリア



自分の趣味ではないが、オシャレだと思う。
クオリティも高いと思う。

オッサンよりも貴婦人向けだと思う。
日焼け予防で白い手袋して運転したい。

ステアリングの握り心地は良い。
ソフトで軽いタッチのHMI。



シフトレバー下、手前の四角い「ジョイスティック」というか「ジョイスクエア」みたいなものをグリグリすると、ナビ画面の操作ができる。
BMWが始めた「iDrive」みたいなもんか。

触ってみると意外と直感的に触れて、使いやすかった。




せっかくステキなBGMが流れていたが、試乗はいろいろエンジン音とかスキール音とか聴きたいので、オーディオはOFFに。




左足ブレーキもしやすいペダル・レイアウト。
ペダルタッチもソフトだが、「何踏んでんのかわからない」ほどインフォメーションに欠けるものではなく好ましい。

Audi A1アコード・ハイブリッドと同じく安っぽい。

もしかすると、意匠重視の金属を使ったペダルで雨の日の事故が多かったりして、ゴムペダルにするのがスタンダードになったりしているのかも。
それならとても歓迎すべきことだが、ゴムペダルにするならするで、もうちょっと高級感の表現の仕方はあると思う。




シートは立派な電動レザーシートだが、個人的にはちょっと苦手な感じ。

天井は307SWと同じようにグラストップにできるみたいだが、真夏日なのでやめといた。




S13シルビアみたいな、フロントガラスに車速と選択シフトを表示する機能はとても良かった。
運転しながらの視認性が素晴らしい。



●エンジン・ドライブトレイン



変なエンジンルーム。

より大きなエンジン、ハイブリッドシステムを搭載できるようにしているから広く作ってあるのだろうが、2.7L直4エンジンは、凹んだところにスッポリ収まっている。
なんで今回は蓋してないんだろう??
ベースグレードだから?



型式: 1AR-FE
種類: 直列4気筒DOHC
使用燃料: 無鉛レギュラーガソリン
総排気量: 2671[cc]
ボア×ストローク: 90.0×105.0
圧縮比: 10.0(低い)
最高出力: 138[kW] (188[ps]) @ 5800[rpm]
最大トルク: 252[Nm] (25.7[kgf・m]) @ 4200[rpm]

駆動方式: FF

トランスミッション: 6 Super ECT (スーパーインテリジェント6速オートマチック)


高負荷ではグォーン音に「ブロロロ」的な雑味が混ざり、車格にしては「やや」下品な音だと思う。
「高級SUV」ではなく「オフロード車」「クロカン」ならアリな類の音だと思うんだケド。



ちなみにパワーは不足はないが、車重(1820[kg])に対してはかなり非力な感じで、長い直線路で2速ホールドや3速ホールドでベタ踏みしても、回転上昇は非常にゆっくり。


てっきりFRだと思っていたので、ステアリングを切った状態で、停止状態からアクセルベタ踏みしてみた。
リアタイヤが軽くギャッ、ギャッ、ギャッと断続的に滑る程度で、「ありあまるパワー感」はナイなあ・・・と思ったのだが、そもそもFFだった。
フロントのホイールスピンなんかはなかった。



●ボディ、足回り、ハンドリング

足がやわらかく、ストロークたっぷりなのもあり、ボディ剛性については体感しにくい(※私のセンサも鈍い)。


すごくソフトな乗り心地なので、「やわらかい足」「重い車重(1820[kg])」という条件から、LS460より酷い動きを想像していたが、良い意味で期待を裏切られた。





急ブレーキを試すと、LS460では大きいピッチングの後、「船揺れ」が止まらず、酷いクルマ酔いを経験したが、RXでは車重が重くてサスのストロークが長いので当然大きくピッチングするものの、ダンパーの減衰が適切なのか、ゆっくり沈み、ピンチングは一回で収まるので酔わない。

ハードブレーキングに対してはシッカリ前荷重がかかった状態でフロントABSが「ガガガッ」と作動し、クルマの姿勢が乱れることなく、短い制動距離で停止する。
イケてる。



フロントへの荷重移動は比較的速く、戻りがゆっくりなので、
 F縮み側: 減衰 低
 F伸び側: 減衰 高

 R縮み側: 減衰 高
 R伸び側: 減衰 低
のどちらか(あるいは両方)っぽい。

いずれにしても、ゴツゴツせずソフトな乗り心地を確保しながら、フラフラ、ユラユラしないのは上手い足回りだと思う。


コーナリング時の横Gは車重ゆえにデカいが、案外不快なロールはない。自然だ。

速めのUターン、ヘアピンでは、ブレーキングで前荷重をかけずに進入すると、フロントが逃げてアンダーを誘発する傾向にある。

ブレーキングでフロント荷重してターンインしても、前荷重~横Gでの荷重移動での姿勢が結構スムースでキレイなので、安心して回れる。
ここでアクセルを早めに全開してもパワースライドなどあまり楽しい挙動は示さなかったが、そもそもFRだと勝手に思っていたワケで、FFなら当たり前の挙動だった。


タイヤはダンロップの「SP SPORT 270」?というタイヤ。
タイヤの横方向のグリップ←→スライドの移行がいまいちリニアじゃない。
ON/OFFのようにグリップとスライドを「ガッ」「ガッ」と行き来する。
こういう特性は苦手だ。もっと自然にグリップ←→スライドの行き来をして欲しい。



●総評

なんか想像していたものと違って、とてもナチュラルに運転しやすく、好印象。

エンジンの非力さが残念。
上位グレードのRX450h(ハイブリッド)、RX350などにも少しだけ乗ってみたい。



●試乗記関連目次はこちら
Posted at 2013/08/08 00:40:06 | コメント(2) | トラックバック(0) | 試乗記 | クルマ
2013年08月06日 イイね!

【試乗】Audi A1 Sportback 1.4 TFSI (8XCAX)

【試乗】Audi A1 Sportback 1.4 TFSI (8XCAX)昨日は結局、美浜には行けませんでした。。
いろいろと急ぎ対応の割り込み仕事があったのと、「夜から雨」予報で。

今回の帰省時、たまたま実家のAudi TTクーペ(初代)の車検のタイミングで重なった。
母が、AudiにTTを預けて、借りて帰ってきた代車はA1スポーツバックだった。

なんかバタバタしていて、ほんの10分間程度だったが、実家周辺を試乗してみた。
路面ウエットという、クルマには厳しいコンディションでの試乗。

■Audi A1 Sportback 1.4 TFSI (8XCAX)



●エクステリア

ぶっちゃけ変なデザインだと思う。

3ドアのA1は、ストーム・トルーパーの頭部というか、ダース・ベイダーの頭部というか・・・
ヘンテコリンなりに愛嬌と凝縮感のある面白いデザインだと思うが、5ドアであるこのA1 Sportbackの方は個人的には嫌いではないが、少し残念な印象。



ありきたりの2ボックスの全体フォルムに、コワモテのスターウォーズのキャラ的なディテールを与えた印象。

Aピラーからお尻にかけては比較的まとまっている印象だが、フロントオーバーハングが少し長いのが残念。





Audiのコンパクトカーとしてはかつてペーター・シュライヤーがデザインしたA2・・・



・・・が未だに色褪せない神デザインだと思うので、同じ5ドアのA1 Sportbackはどうしても残念感が拭えない。


現存するコンパクトプレミアムハッチだったら、シトロエンDS3のデザインが好き。

プレミアムじゃないモデルならシビック TYPE R EURO(FN2)、それから三菱iが好き。





この濃紺色とヘッドライトの形状を見ていたら、以前の愛車を思い出して少し切なくなった。






●インテリア



初代TTクーペのステキ過ぎるインテリアを継承した、良くまとまった、上質な内装デザイン。

TTの方がメッキ系のアクセントが秀逸な分、ポップでデザイン・コンシャスな感じだが、A1のこれはこれで良いと思う。

各部の手触りも上質で、コンパクトだけどしっかりプレミアムであることを実感できる。
(ただし、その仕上げ感については、メルセデスAクラスにはやや劣る気がする。BMWはメルセデス、Audiと全く勝負が出来ないぐらい質感悪い)


ステアリングの握り心地はとても良い。
太さ、径、質感それぞれに素晴らしいと思う。
コレって、そんなにコストをかけずに実現できそうにも思えるが、そこいらのクルマには実現できていない。ヤル気がないのか、センスが悪いのか、やっぱりコストがかかるのか?




Sトロニック用のシフトノブにはわかりやすく「S-tronic」と書いてある(笑)




ペダルは左足ブレーキを含む操作性には優れるが、高級感は全くナイ。
先日のアコードといい、ペダルには高級感を演出しないのが流行りなのか?


他の操作系もシンプルで、個人的には直感的に使えるHMIだったが、母はオーディオの止め方、エアコンのつけかた、ミラーの調節など全てがわからず戸惑っていた。
説明不足なディーラーが悪い?




ただし、着座位置が高い。
で、それに伴い目線が高い。
個人的にはイマイチ落ち着かないが、悲観するほど高すぎるワケではない(Fitあたりの方が高いと思う)。

シートは地味ながら、体にフィットして、長時間運転でも疲れなさそうだが、10分程度しか試乗していないので実際のところは不明。



●パワートレイン・ドライブトレイン



エンジン型式: CAX
エンジン種類: 直列4気筒DOHCインタークーラー付ターボ
ボア×ストローク: 76.5[mm]×75.6[mm] (今どきオーバースクエア!)
圧縮比: 10.0 (ターボとは言え、今どきにしては低い?)
最高出力: 90[kW] (122[PS]) / 5000[rpm]
最大トルク: 200[Nm] (20.4[kgm]) / 1500-4000[rpm]
駆動方式: 前輪駆動
トランスミッション: 7速 Sトロニックトランスミッション



↑エンジン手前、最上部にタービンがある。無知なユーザがうかつにボンネットを開けると火傷しそうで怖い。


気持ちの良いトルク「感」。
「うおっ、速っ!」という類のモノでは決してないが、全く不足感がナイ。

最近のAudiは爽やか系エンジンだったが、このA1はシッカリとトルク「感」を強調している。
コンパクトだけに非力に思われないように・・・だろうか?



プアさを全く感じないのは、ダウンサイジングターボによって低回転域からトルクがある・・・というのもあるのだろうが、7速Sトロニックにより減速比を大きくとっている要因もデカいんだろうなあ・・・と(実家のTTクーペも含め、Audiの常套手段)。

減速比を大きくとるとエンジン回転数は上げる方向になり、ダウンスピーディングが成り立たず、結果として燃費は悪くなるのだが、そもそものエンジンが低回転からトルクが出る仕様であれば、高回転回さずに、トランスミッション~ファイナルギアにより減速することが可能で、燃費とトルクを両立できるワケか。

Audiのクルマって、カタログ燃費はそんなに良くないんだケド、低中速の実用域がものスゴくトルクフルなので、高回転回す必要がなく、結果として実用燃費は結構良かったりする。


かと言って、高回転がダメってワケでもない。
レッドゾーンは6000rpmと低めだが、6000rpmまでを「苦しそう」に回ることなく、スムースにフラットトルクで回ってくれる。
「今どき」オーバースクエアだから?


感心するのはエンジン音。
シフトをオートモードにしても、加速時はシッカリレッドゾーン手前の6000rpmまで回してくれるのだが、音がキレイ。
高負荷で高回転にもっていくとそれなりに音は大きいのだが、雑な直4の音ではなく、直4の中ではキメの細かい美音の類だと思う。





トランスミッションは「Sトロニック」。

DCTの元祖はポルシェ962(グループC)のPDKだが、これを引き継ぐ形でボルグワーナー+VW+Audiが開発し、DSGとして世界で最初に市販化した。
最初はAudiでも「DSG」と呼んでいたのに、何故その後、「DSG」はVW用の名称、「Sトロ」(←ヤバいネーミングだよなあ)をAudi用に変更したのかは不明だ。

DSGが第一世代→第二世代で湿式クラッチ→乾式クラッチへと移行したので、たぶんコレも湿式クラッチなのだろう。

さすがに良く出来ているし、トルク伝達のフィーリングは良いのだが・・・




・段差やスロープがある状態での停止→発進
・ステアリングを切った状態での停止→発進

・・・時に、アクセルを踏み込んでいってもクルマがゆるゆると前に進まず、ある一定のアクセル・ペダル踏み込み位置で、急に「ドンッ!」と動力伝達され、大きいハーシュネスとともに、急にオーバートルクがかかる・・・というマズい挙動を示す。(度々テストしたが再現性100%)
不自然なだけなら良いが、ハッキリ言って相当危ない。間違いなく「不具合」と言いたくなるモノで、「リコールすべき」動き。

Sトロニックの切換・クラッチ伝達の制御に問題があるのかもしれないが、動力伝達が行われない間、エンジン回転数が不当に上昇するワケでもないので、DBWの制御(アクセルペダル→ECU)に問題があるのかも。
あるいは、ECU・TCU(トランスミッション制御)の協調制御か?

ターボラグやLSD等によるメカ的な要因ではナイとは言い切れないが、たぶん制御に問題があるんだと思う。



また、マンホール乗り上げ時の突き上げタイミングなどに上下方向のハーシュネス以外の駆動系のドン付きのような不自然な感じがした。

7速もあるので、オートだとかなり頻繁にギアチェンジが行われているものと考えられるが、突き上げのタイミングなどにギアチェンジ制御が重なったときなどに、おかしなことが起こるのか?・・・と試乗中は考えていたが、路面ウエットでのマンホール乗り上げなので、突き上げ時に変な挙動が働いたのではなく、片輪がスリップして、横滑り防止装置が「ドン」と働いた可能性もある(先日のアコード・ハイブリッド試乗でも「意図しない挙動」を体験したし)。



●ボディ・足回り・ステアリング



ここ6~7年のAudi(VWもメルセデスも)は、かつてのAudi(初代TTとか)のような、「ドッシリ剛性感!」を捨てて、軽快感、爽快感の演出に走っていた感があるが、A1は

「剛性感!」
「ドッシリ感!」
「硬めのふんばる足!」
「手応えのある重めのステアリング!」

という、かつてのAudiのテイストに回帰している。
エンジンのトルク感のテイストの回帰とリンクする。

近年の傾向のウケが悪かったんだろうか?
あるいはエンジン同様、コンパクトカーだからこそ重厚感を演出したかったのか?

私はこの「剛性感!」「ドッシリ!」が好きなので、うれしいし、気持よかった。




硬めの足だが、乗り心地が悪いワケではなく、かつてのドイツ車を良く知ってる方々には「ああ、あのテイストか」とニッコリできる内容。
ただ、ちょっとハーシュネスはデカめ。


ステアリングも重すぎないが重めで、ダイレクト感、タイト感のある味付け。
ホイールベースが短いこともあり、キビキビ走る。
BMW MINIにも通じるテイストで、気持ち良い。




ウェット路面なので、ある程度おそるおそるだが、ブレーキペダルを一気にギュッと(「ガツンと」ではない)踏み込んでみたときの、ペダルに呼応して「ギュッ」と止まるフィーリングも自然で好ましい。




タイヤはコンチネンタルのコンチプレミアムコンタクト2
純正なので当たり前だが、サスペンションとは良くマッチしていたと思う。



●総評

デザインは特に好みでもないが、運転してみてのフィーリングはとても好きな感じ。

ただし、負荷状態での発進時に、駆動伝達されない状態から急にオーバートルクが伝達される症状に関しては非常にマズいと思う。
何回やっても再現するので、問題になってないとは思えないのだが・・・?




●試乗記関連目次はこちら
Posted at 2013/08/06 23:06:45 | コメント(3) | トラックバック(0) | 試乗記 | クルマ
2013年06月23日 イイね!

【試乗】Honda Accord Hybrid EX (CR6)

【試乗】Honda Accord Hybrid EX (CR6)ハイブリッド技術ネタ好き、ホンダ好き・・・・としてだけではないのだが、いろいろ義務感もあって、i-MMD(2モーターのホンダの新ハイブリッド)搭載のアコード・ハイブリッド(2013.06.20発売)の試乗に行ってきた。

朝からル・マンのストリーミングを流しながら注力していた、重たい仕事をひとつ片付けたら、もう17時過ぎで、ちょうどル・マンの日本語放送が再開されたところだったので、どうしようか迷ったのだが、やっぱり、旬なウチに乗っておかないと・・・と。


アコードは歴代好きなのだが、モデルチェンジの度にガラリと趣向を変えてくるなあ・・・。

(参考)
ブログエントリ: 【試乗】Honda Accord Euro R (CL7)
ブログエントリ: 【試乗】Honda Accord (CU2)



■Honda Accord Hybrid EX (CR6)



●エクステリア

これはこれで完成度の高いデザインだと思うし、特に顔にはホンダらしさも感じるのだが、先々代(CL7)先代 (CU2) の「アコードならでは」な個性は薄まって、凡庸な高級セダンのデザインになったと個人的には思う。

先々代(CL7)先代 (CU2) はそれぞれ大好きだと思えるデザインで、特にCU2のワゴンは世界のDセグワゴンの中でも一番カッコイイと思っていただけに、個人的には今回のアコードのデザインは少し残念だ。
(しかも、今回はワゴンはリリースされないらしい・・・)

地味だ。ツマンナイ。

地味だったレジェンドが売れずに消えていったのと同じ目に遭わなければ良いが・・・・。




やたらと長いホイールベースは、福MXさんにご教示頂いたように、中国市場でのニーズなのかな?




特にリアビューは退屈だなあ。
カムリとあまり変わらない。


ただし、ここんところ新型車のセダン評の度に

「このクルマも中国市場を意識したデザイン」
「エッジの効いた流線型」
「流線型だケド、デブじゃない」

を繰り返し発言してきたが(フーガ、BMW5、アテンザ、ソナタ、パサート、Lexus GSなど)、このCR6アコードはその「ソナタ系・中国市場向けデザイン」に迎合していないのは個人的に好ましい。


北米市場、中国市場で、カムリ、アコード、ティアナが「3大売れてるDセグセダン」で、そのシェアを急激にヒュンダイ・ソナタ起亜 K5 オプティマに食われていっている・・・・というニュースをちょくちょく目にするが、カムリ、アコード、ティアナの3車種に限って、中国市場に迎合したデザインじゃないのはなんだか意外。

ただ、この3車種が似たようなデザインに収束していっているのが、なんか残念でキモい。
日本メーカはデザイナーの個性、CDO(チーフ・デザイン・オフィサー)の発言権が弱く、「役員様」の保守的な決定が支配的な背景が浮き彫りにされている感アリ。




グリルノーズの「H」エンブレムがやたらめったらデカいのを、営業さんにツッコんだところ、

「ACC」:アダプティブ・クルーズ・コントロール
「CMBS」:衝突軽減ブレーキ(※何の略称かカタログに書いてない)

用のミリ波レーダーがこのエンブレムに仕込んである・・・とご説明頂いた。




●インテリア



ホンダ車のインテリアは総じて、幼稚で戦隊物臭いのだが、アコードは歴代センス良く上質だと思う。

新型CR6もその路線は受け継いでいるが、若干ゴテゴテしてきた感じ。
このあたりはAudi A4なんかも同じ印象(モデルチェンジの度に少しずつインテリアがジジ臭くなっていってる)。




うん、でも、ホンダ車のステアリングホイールとしては、イケてる方だ。
多機能な割にブサイクじゃないし、他車種のように下手な樹脂の使い方で安っぽくしたりしていない。




ちょっとビックリするのはペダルの安っぽさ。
インプレッサですらこれよりずっと高級感のあるペダルなのだが。
アコード、高級車になりたいワケとちゃうの???

左足ブレーキは自然にできるレイアウト。




●パワートレイン

エンジン諸元
 エンジン型式: LFA-MF8
 最高出力: 143[ps](105[kW])/6200[rpm]
 最大トルク: 16.8[kg・m](165[N・m])/3500~6000[rpm]
 種類: 直4
 総排気量: 1993cc
 ボアXストローク: 81.0mm×96.7mm
 圧縮比: 13
 燃料供給: PFI
 過給機: なし

モータ諸元
 モーター型式: MF8
 電源電圧: 700[V]
 モーター最高出力: 169[ps](124[kW])@3857~8000[rpm]
 モーター最大トルク: 31.3[kg・m](397[N・m])@0~3857[rpm]
 ※出力・トルク値は先代と同じ



ハイブリッドだから「エンジンルーム」ではなく「パワートレインルーム」と呼ぶべきなんだろうか?

レクサスとかBMWなんかはエンジンルーム全部がカバーで覆われていて、ほとんどメカが見えないが、ホンダは堂々と見せて(魅せて)いるのが個人的には好感度大。

このアコードから登場した2モーターを使う新方式のハイブリッドシステム「i-MMD」!

エンジンヘッドの右にインバータがあるのが見える。




前方排気で、触媒の右側に、i-MMDのキモとなるギアボックスがチラ見できる。




↑「人とくるまのテクノロジー展2013」で撮影したi-MMDのカットモデル。

参考ブログエントリ: 「【JSAE2013】人とくるまのテクノロジー展2013 Honda i-MMD

に、他にもi-MMDのカットモデル写真やパネル写真を掲載しているので、ご興味ある方はご覧くださいまし。


で、i-MMD。

営業マンの話をどこまで信頼して良いのかはわからないが、「EV走行主体」「エンジンは発電重視」と言ってた。

アトキンソンサイクルの2L NAを一番効率の良い回転数で運転して発電し、レンジエクステンダーEV的にモータ駆動する。
で、必要なときは「モータアシスト」ではなく「エンジンアシスト」という思想だとのこと。

IMA(←インサイトとかCR-Zのアレ)は「エンジン主体」「モータはあくまでアシスト」と言ってたので、完全に逆の思想。



実際、リチウムイオン電池の充電量がそれなりだと、EV走行だった。

二代目レクサスGS450hではワザワザ「EV走行モード」にしても、すぐに「アクセル踏み過ぎ」という失礼なメッセージとともにEV走行モードが解除されたが、超アコードでは、ガツンとアクセル踏んで加速したりしなければ、60km/hまでEV走行のみでイケた。

無音。
スムース。
良く出来てる。




低速時からガツンと踏むと、流石にエンジン:165[N・m]とモータ:397[N・m](!)なので、それなりにガツンと加速した。

・・・が、レクサスGS450hのような、エゲつない加速はしない。
ま、そもそもエンジンのクラスなんかも違うから当たり前なのだが、加速時に泣ける何かがないのはFFだから・・・というのもある。
GSの場合はとにかく「後ろ足で蹴飛ばしてます」の演出が素晴らしいので。



ちなみに、ある程度の速度が出ているところからの中間加速は、なんかラグがあってモッサリしていた。
タコメータがないので、実際のところがわからんが、吹け上がらない。

それまでが無音だっただけに、加速時に急に「グオーン」とエンジン音がやたらめったらデカい音で鳴る。
酷く安い雑味ではないが、所詮直4の音で、決して美音ではない。

で、デカい音が鳴る割に、加速しない。
モータは3857[rpm]までが定トルクでそもそも高回転用途ではないし、エンジンもかなりロングストロークで高回転型とは思えない(そもそも発電用途がメインならなおさら)。


・・・そういう意味で、このクルマは、完全に「エコカー」であり、定回転域で極力EVモードで走り、その無音っぷりとスムースさを楽しむクルマなのだ。

高回転がどうだとか、エンジンの美音がどうだとか、そういう価値観はもう古いのだろう。
それが高級セダンでも。
多気筒とか、大排気量とか、そういう記号性も不要なんだろう。

なんかホンダ車評のたびに同じことを書いている気がするが、昔からのホンダ車ファンで、古い価値観を持つ私としては高回転を捨ててしまったホンダにはあまり魅力を感じることができない。
ビートを、9000rpm以上回せるE07Aを大事に乗り続けよう。



ただ、i-MMDは「EV主体のハイブリッド」としては、良くできていると思う。
IMAはイマイチだと思う点も多いが、i-MMDはオススメ。




営業マンはトルコンATだと言ってたケド、i-MMDにはトルコン入ってないよね?たぶん。クラッチでエンジンとモータを使い分けてるし。

少なくともトルコン臭さは運転していて全く感じなかったし、好印象。

※もっとも、トルコン嫌いの私だが、先代 (CU2) アコードのトルコンATは国産トルコンATとしては最もマシなフィーリングだった。





●ボディとか足回りとかハンドリングとか



やたらと乗り心地が良かった。
ソフトだった。

先代 (CU2) アコードが、BMWライクな「ドシッ」とした剛性感を強調したボディと硬めだけどハーシュネスはいなしてくれる素敵な足回り、重めのガッシリしたステアリング感だったのに対し、新型CR6ではガラリと趣向を変えてきた。

とにかくソフト。ステアリング(EPSの味付け)も軽い。

営業マンを横に乗せての試乗なので、ガツンとブレーキングしてみたりとか、大きくロールさせてみることはできなかったが(残念)、ただ、そのソフトさは「非常に上質」な印象を受けた。

レクサスLSやクラウンのような、悪酔いする船のようなフワフワ感ではなく、フラットライドで、絹のようなきめ細かいテイスト。
フラットライド。

ある意味、クオリティ高すぎて無味無臭。
でも、無味無臭でも、W204メルセデス Cクラスの無味無臭っぷりともちょっと違う気がする。(とても丁寧に作られている感じとキメ細かさは共通するが)

シトロエンの上位車種なんかに近いテイストなのか?


キメ細かくソフトな足回りなので、ボディからのアピールはやや希薄だが、それでもちゃんと剛性感は伝わってきた。


私は先代 (CU2) のようなドイツ車的なテイストが好きだし、先々代(CL7)のようなスポーツテイストは更に好きだが、「高級セダン」としては、コレはコレで、素晴らしいと思えた。



ただ、モデルチェンジの度に方向性をガラリと変えてきているので、

「ホンダらしさって何だろう?」
「迷走?試行錯誤?」

という印象も受ける。
もっとも、前進し続けることも大事だと思うので、ホンダはこのクルマを造り上げたことを誇りに思って良いと思う。

で、売れなかったら、「やっぱりホンダに求められているのはこれではなかったのだ・・・」とガッカリすれば良いのではないかと思う。(売れるとイイなあ・・・)



ただ、大きな問題点が一つ。

信号で右折するとき、派手に「意図しない動き」をした。
かなり露骨に。

比較的鋭角な曲がり方だったし、中央分離帯のある交差点だったので、VSA(ABS+TCS+横滑り防止装置)が働いたのかもしれない。

が、唐突で露骨過ぎた。
むしろ焦って、変なステアリング操作をしそうになった。

たった4回の左折と2回の右折しかない試乗のうち、1回の右折でこの問題の挙動が生じたので、もっと長時間乗ったら、きっと幾度も経験するんだろう。

これは「煮詰められていない電子制御」の弊害臭い。リコール対象か?



前述のミリ波レーダーによるセンシングを用いた

「ACC」:アダプティブ・クルーズ・コントロール
「CMBS」:衝突軽減ブレーキ(※何の略称かカタログに書いてない)

が働いたのであれば、警告が表示されるそうなので、どうもそっちではなさそうだ。




Dラーさん、営業マンさん、ありがとうございました。



●試乗記関連目次はこちら
Posted at 2013/06/23 21:39:26 | コメント(5) | トラックバック(1) | 試乗記 | クルマ
2013年04月24日 イイね!

【試乗】Lexus LS460 (DBA-USF40-AEZQH)

【試乗】Lexus LS460 (DBA-USF40-AEZQH)社用車のGS450hが酷い事故にあった(別の車線からクルマが横っ腹に突っ込んできたとのこと。写真見たケド、助手席側のドアに大穴が・・・。ドライバーが無事で本当に良かった)ので、代車で来たレクサス LS460。

車検時など、何回か代車で来たことのあるクルマだったが、なんとなく今までは乗る機会がなかったというか、あまり興味もなかったというか・・・で、運転したことがなかったのだが、LSもモデルチェンジしてしまっているので、今のうちに乗っとかないと未来永劫運転する機会がなさそうなので、短時間だケド、運転させて頂いた。

※LSの購入層がまず行わない試走と、LSの購入層とはまるで無関係な価値観での試乗レポートなので、レクサスLSの購入検討をされている方は本ブログエントリを御参考にされないようお願い致します。


■Lexus LS460 (DBA-USF40-AEZQH)



●エクステリア



初代セルシオが1989年に登場したときは、中学生ながらに感心したもんだった。

それまでの日本の高級セダンが、ダメなフォルムを、装飾過剰なディテールで誤魔化して高級感を出そうとして失敗しているのに対し、初代セルシオはシンプルで、流麗なフォルム、特にフロントフェンダーなんかの面処理がキレイだなあ・・・と感心したもんだった。

2代目以降、セルシオはモデルチェンジする度に劣化し続けたと個人的には思っている(今でも初代が一番モダンなデザインだと思う)。


で、レクサスというブランドが立ち上がり、「セルシオ」がこの「レクサスLS」と変名して登場したとき、私個人としては

「おっ、今度のは巧いな!」

という印象をもった。


妥協なく徹底して面や線を煮詰めた印象で、ディテールもシンプルさと綺羅びやかさのバランスが良いな・・・と。
塗装などの仕上げのクオリティも素晴らしいな・・・と。



一時期のセルシオは完全に「メルセデス・ワナビー」に陥ってたが、このLSはそうでもないと思う。



ただ、残念なことに(?)

LS600hL>LS600h>LS460

と、同じデザインのクルマなのに、グレード間でかなりオーラが違う。



その象徴が↑のヘッドライトなんだろう。(※写真はLS460)

LS600hでは小糸製作所の自慢の一品となるLEDヘッドライトが「世界初採用」となっており、コレがかなりカッコイイ。
(ソースはナイが、確か、レクサスLS600hでLEDヘッドライトを採用するために法改正までさせたんじゃなかったっけ?)

LS460のヘッドライトもちゃんとカッコイイのだが、LS600hのそれを知っていると貧相に見えてしまうのが悲しい。





バングルブットなどの引用はあるものの、特にBMWワナビー感もない・・・・・と思う。たぶん。




●インテリア



内装デザインも巧いと思う。

インテリアの質感はドイツ御三家では

メルセデス>Audi>>BMW

だと思うが、それらとは別路線。

ドイツ車とは異なり、トヨタらしく「高級車としての演出」のある内装だが、ゴテゴテ下品な感じにせず、シンプルで清潔感のあるデザインに成功しているのではないかと。




インパネも独創的だケド、シンプルで見やすくてイケてると思う。




ステアリングホイールにはパドルシフトが付いている。
左手がシフトダウン、右手がシフトアップ。すぐに慣れた。
後述するが、8ATの制御がクソなので、このパドルシフトは結構役に立った。



●エンジン+ドライブトレイン



↑エンジンルームの全面カバー・・・。
個人的には、ボンネットを開けて、もう一面カバーがある理由が正直ワカラン(LSのオーナーが自分でボンネットを積極的に開けるイメージがないため)。

まるで空力対策のようなカバーデザインだが、カバーが空力的に役に立っているとも思えない。
ひょっとすると、遮音対策には役立てようとしているのかもしれないが、後述するが結構下品なエンジン音は車室内に飛び込みまくってた。


・・・結局、意匠・化粧のためのカバーなんだろう。


考えすぎとも言えるが、裏を返すと、

「レクサスLSにとって、このV8エンジンは見苦しい恥部なんです」

と言っているワケで、個人的には残念だ。

工芸品のようなエンジンを作って、「さあ見てください!」というワケにはいかないのかな?
(少なくともLF-Aは見せる方向)



エンジン諸元

型式:1UR-FSE
V型8気筒DOHC
総排気量: 4608[cc]
最高出力: 283[kW] (385[ps])@6400[rpm]
最大トルク: 500[Nm](51.0[kgf・m])@4100[rpm]
燃料供給装置: 筒内直接+ポート燃料噴射(D-4S)
ボア×ストローク: 94.0×83.0[mm]
圧縮比: 11.8


・・・500Nmってデカいトルクだなあ。
オーバースクエアなボア×ストローク比もちょっと意外。


乗ってみた感じは、結構下品なエンジンだなあ・・・と。
音が悪い。
「ビュローーーッ」
という感じの糞詰まり感のある音を出す。

トヨタの高級セダンって大昔から「車室内無音」を売りにしてきたイメージなのだが、このLS460も下品なエンジン音が大きいし、新型GS450h旧型GS450hも雑なエンジン音が車室内に飛び込んでくる。

個人的にはGS450hのV6の掃除機っぽい雑味と違って、LS460のV8の方がもっと下品な感じがする。

最近の欧州やMFiの「ダウンサイジング過給偏重」もちょっとウザいが、V8やV6でこういうクオリティしかできないなら、いっそ直4ターボとかでも良いのではないかと思う。


そういえばV8ってあんまし乗ったことがない気がする。
E92 BMW M3のエンジンはV8だったケド、スゴい精密さの伝わってくる工芸品のようなエンジンで、なんともシャープなキレ味だったなあ・・・。



・・・と、音は下品な1UR-FSEだが、トルクは流石の500Nm。
1980kgという極悪車重にも関わらず、かなりの加速性能。


ただし、8ATの制御がクソで、基本的に省燃費のために早め早めにシフトアップされているもんだから、アクセルベタ踏みしてからのキックダウンによるシフトダウンにかなりのタイムラグがあり、正に昔のドッカンターボのようだ。
(昔のドッカンターボが好きな人にはツボかも)

マニュアルモードにして、パドルシフトで運転すると、エンジン自体のトルクがスゴいことがわかる。




広い道でのUターン時に、ステアリングをある程度切った状態で、アクセルペダルをドンと踏むと、いとも簡単にホイールスピンしてタイヤスモークを上げ、テールスライド、スピンターンしてくれる。
面白いではないか!

GS450hはハイブリッドなので、電動機によって低速トルクがよりゴツいイメージだが、Uターン時にこんなに過激な動きはしなかったと思う。
たぶん、LS460の方がハイブリッドじゃない分、制御過多じゃないんだろう。

あんましESC(横滑り防止装置。トヨタではなんて言うんだっけ?)とかトラクションコントロールの類が働いてる感じはなかった。好ましい。



●足回り



最初、サスのモード切替設定が付いていることに気づかず、普通にニュートラル設定で乗っていた。

極悪なピッチングだ。このあたりはクラウン直系。

急減速と、急加速のテストを繰り返したのだが、ブレーキング時のノーズダイブも、加速時のリアの沈み込みも、今までに他の車種で体験したことのない過激なピッチング。
速く大きいストローク。

1980kgという車両重量に対して、著しくバネレートが低いんだろう。
固有振動数、相当低い。

ニュートラル設定での試走はたったの5分間弱だったと思うのだが、運転している本人である私がモロにクルマ酔いして、試乗後1時間以上、吐き気が収まらなかった。


それでも、ピッチング後の収まりはクラウンなんかよりはマシな気がする。
ダイブしても、何回も揺動したりはしてない気がする。


意外だったのは、このサスにして、コーナリング時にあまり激しいロールを感じなかったこと。
車重に対してスプリングレートはめちゃめちゃ低いが、比較的シッカリしたスタビライザーでも入ってるんだろうか???




サスペンションのモード切替スイッチの存在に気づいて、「SPORT」モードにしてみた。

ウソみたいにピッチングの挙動が変わった。
ジワーッとゆっくり沈み込む。
これなら酔わない。

サスのモード切替スイッチが付いてるクルマにはいくつか乗ったが、ここまで露骨に違いが体感できたのはハジメテだ。
オモシロイ!これは値打ちあるわ。

単純にダンパーの減衰変えているだけなんだろうか?他にも何か可変させてるのかな??



ただ、じゃあ、SPORTモードの足のセッティングが、先代GS450hと較べて好みか?と訊かれればノー。
そこはやっぱり、最初からの方向性によるクオリティ差があるよね。



SPORTモードと、ニュートラル設定で、こんだけ劇的な差があったワケだが、試乗時に試さなかった「COMFORT」って一体どうなんだろう・・・?

中立設定であんだけ極悪だったピッチングが更に速いストロークになるのかと思うとゾッとするが、ひょっとして何かもっと別のネコ足的な、フラットライド的なモードになったりするのかな?(・・・だとすると、中立設定の存在意義がないが)




ブレーキは見た目地味だが、1980kgの車重にも関わらず、急ブレーキでの制動距離は短い。

連続してハードブレーキングしたときの熱問題とかはどうかわからないケド、レクサスLSの常識的な乗り方では十二分の性能だと思う。




で、例によってこのクルマも私の苦手なBSのRE050A。
なんか試乗レビューの度にRE050Aをdisってる気がするのでここでは割愛。



●総評

もっと退屈なクルマかと思ってたケド、面白かった。

制御過多じゃないので、意外とドリフトに向くと思うし。

サスペンションのモード切替が強烈に効くし。

もう10年ぐらい経って、ボロッとした見た目になって、中古価格が暴落した頃に、今とは異なるオーラを纏うのかもしれない。


・・・あんまし「高級車に乗ってます♪」的なステータス感はなかったケド、それはこのクルマに問題があるワケではない気がする。
自分がセレブリティになったワケではない(22年落ちの中古の軽自動車と、13年落ちの中古のミニバンに乗ってます♪)のに、試乗を繰り返しているうちに、どうもそういうのに鈍感になったみたいだ。



●試乗記関連目次はこちら
Posted at 2013/04/24 23:02:15 | コメント(4) | トラックバック(1) | 試乗記 | クルマ
2013年02月16日 イイね!

【試乗】Lexus GS450h (GWL10-BEXQB) F SPORT

【試乗】Lexus GS450h (GWL10-BEXQB) F SPORT社用車(社長車)の先代レクサスGS450hについては過去に何度かレビューしたが、先日、その「先代GS450h」のハイブリッド用バッテリー交換(=保険で無料だったらしいが、保険ナシだと28万円だか29万円だからしい)で、1泊だけ代車で新型GS450hのL SPORTが来たので、昼休みの短い時間だが、観察・運転させて頂いた。




■Lexus GS450h (GWL10-BEXQB) F SPORT

Lexus GS450h (GWL10-BEXQB) F SPORT

●エクステリア

この2代目GS登場時に、「ああ、また中国でのウケ狙いか・・・」とガッカリした。
先日のBMW 528i(FR30) のレビューで書いた、中国の富裕層ウケするちと言われるデザイン文法に2代目GSも該当するという印象。

街で見かけても、

「先代の方が個性的でカッコイイな」
「先代の方がGTカーっぽくてカッコイイな」
「先代の方がある意味DQN向けだが、毒だって必要だよ」

と思っていたが、まあ、GSに限らず、モデルチェンジしたてのクルマのデザインに好印象をもてなくても、数年後に理解できる・・・というケースもあるので。

・・・と、2代目GSにはあんまし良いイメージがなかったのだが、実物を間近で見てみて、

「案外、カッコイイかも」
「思ってたよりボリューム感あるな」

と思った。

それはこれが「F SPORT」というグレードで、そのF SPORTの下品なエアロが、良い意味でも悪い意味でも、先代GSのテイスト・方向性に少し近いからかもしれない。

ヘッドライト周辺とか結構カッコ良かった。




ただし、サイドビューは先代の方が好きだなあ。

2代目は、特にお尻がBMWのイケてないバッタもん臭い。中国車っぽくもある。




サイドビューに引き続き、リアビューもなんかダサい。

テールランプのディテールが、顔とチグハグな気がするのは私だけだろうか?
中国ではこういうのがウケるのかなあ?




ホイールのデザインは極めてオーソドックスなもの。

私の乗っていたスバルのBL・BP前期型レガシィのSpec.Bのホイールにも良く似ている↓。



※Alfa 159 TIにも酷似

ツマンナイけど、ひとつの定番なんだろう。


●インテリア



先代GS450hのインテリアが黒ゴリ押しの、硬派で男臭いスポーティーさを演出しているのに対して、2代目GS450hは「普通の高級車のインテリア」になった。

方向性としては無難で凡庸になったものの、クラウンとかパナメーラみたいな下品なものではなく、センス良く調和の取れたものとなっており、ひとつひとつの素材感などもメルセデスと較べても負けてないと思える、非常にクオリティの高いものとなっている。(このジャンルではBMWがブッチギリで低クオリティ)

ステアリングのテレスコのストロークが長く、シートポジションが極めて後ろな私にも適性なハンドル位置の調整ができるのが良かった。




アナログ時計と「マークレビンソン」のオーディオ♪
わかりやすい「高級車の内装」の演出。
わかりやすさって大事だと思う。
ベタだけど下品・嫌味じゃない・・・てのも技術が必要だと思うので、ここは評価できるんじゃなかろうか?(mistbahnにはあまりに無関係な要素だが・・・・)




メータ部分は、先代がヘアラインっぽい独特の仕上げだったのに対し、凡庸なモノになった。
先代のメータはステキだったが、光を反射して見にくいと評判だったので、そのあたりの反省からなのかな?(コストダウンのための仕様変更ではないと思う)




サイドブレーキの解除方法がわからず、しばらく悩んだ。
この「AUTO」「(P)」がサイドブレーキのレバー。

「電動パーキングブレーキ」だそうだ。
サイドブレーキは試してみなかったが、きっと電制でムリなんだろうなあ。(レバー位置も悪い)




ペダルはベタだけど好感のもてるデザイン。
異様にデカいフットレストが個人的には◎。



●パワートレイン



3.5L V6エンジンを電動機と組み合わせたハイブリッドであるのは一緒だが、Motor Fan illustrated vol.70には、2代目GSの3.5L V6(=2GR-FXE)が、先代GSの3.5L V6(=2GR-FSE)よりかなり仕様変更していることが解説されている。

エンジン諸元
 エンジン型式: 2GR-FXE
 最高出力: 295[ps](217[kW])/6000[rpm]
 最大トルク: 36.3[kg・m](356[N・m])/4500[rpm]
 種類: V6DOHC+モーター
 総排気量: 3456cc
 ボアXストローク: 94.0mm×83.0mm
 圧縮比: 13
 燃料供給: DI/PFI
 過給機: なし

モータ諸元
 モーター型式: 1KM?
 モーター最高出力: 200[ps](147[kW])@何rpm以上?
 モーター最大トルク: 28.0[kg・m](275[N・m])@~rpmまで?
 ※出力・トルク値は先代と同じ



ボア×ストロークは全く変わっていないものの・・・

2代目の2GR-FXEは「アトキンソンサイクル」らしい。
「アトキンソンサイクル」も最近、聞き慣れたが、2012/7時点では、V6エンジンでは世界唯一のアトキンソンサイクルだそうな。
アトキンソンサイクルの実現には連続可変バルブタイミング「Dual VVT-i」が使われている。

燃料噴射はDI/PFI併用・・・ってことは、86/BRZのFA20と同じD-4S。
これも先代の2GR-FSEからの進化ポイントっぽい。

Dual VVT-i、D-4Sが役に立ってるんだろう。必要な部分でノッキングマージンが確保された成果だと思うが、

 先代2GR-FSEの圧縮比: 11.8
 現行2GR-FXEの圧縮比: 13.0

と圧縮比はかなり高くなっている。
コレはいまどきのエンジンって感じ。

ただし、数字的には

 先代2GR-FSEの最高出力: 234kW/6400rpm
 現行2GR-FXEの最高出力: 217kW/6000rpm

 先代2GR-FSEの最大トルク: 380Nm/4800rpm
 現行2GR-FXEの最大トルク: 356Nm/4500rpm

と、諸元上の数字を重視するよりも、ダウンスピーディング化を重視し、実用域での使い勝手と燃費を重視している模様。

正しいと思うが、個人的にはロマンを感じることができない。



と、スペックの話はここまでとし、では実際運転してみてどうだったのか?



爆発的な加速は健在だが、CVT(※ベルトではないよ)の制御が結構変わったような・・・・。
極低速からドンとアクセルをベタ踏みすると、まず車速に連動せずにPOWERゾーンにメータがギュイーンと上がってから、車速がリンクし、ドンと加速する。まるでターボラグのように。

電動機のトルクがデカいのは低回転域なので、その制御を見ていると、電動機よりもエンジンに役割分担させた加速・・・という印象もあるが?

たまたまバッテリー残量が少なめだったから、そういう制御が働いた・・・とか、そういう事情ってあるんだろうか?
あるいは、設定を「ECO」「S」ではなく「S+」にすると、足回りだけでなくパワートレインもエンジン寄りになる・・・とか、そういう制御が働いたりするんだろうか?

あるいは、先代GSよりも、低トルク・高回転型の電動機に仕様変更していて、高回転域でのモータアシストを行なっているとか?
いや、電動機は先代と最大出力・最大トルクが同じなので、あまり変わってなさそうだ。
うーん。。。



エンジンは相変わらず回すと掃除機っぽい音がするが、そんなに酷く安っぽい雑味ってワケでもないので、ステキなマフラーに換装したりすれば、結構美音を奏でるのかもしれない。
低回転型だけど、6気筒(=比較的多気筒)だし。

先代よりも、実用回転域に振られたスペックの割には、先代の「高回転域で苦しそうに回る」特性が、意外にも現行2GR-FXEでは小マシに思えた。(とは言ってもどうせ低回転型なのだが)

「高回転域で苦しそうに回らない」のは、F SPORT仕様のECUの味付けがあるのかもしれない。
このあたりは燃費を無視すれば、バルブタイミングでの味付けに自由度があるからな。



●パワートレイン(EVモード)



センターコンソールのHMIに「EVモード」というボタンがあったので、「おっ?」と思って試してみた。

1)
運転しながら押す→「EVモード切換不能」的なメッセージ。

2)
減速→回生して、GS450hを側道に停める。
「EVモード可」のランプが点くので、EVモードに切り換える。
走りだす。



「EVモードが解除されました アクセル踏み過ぎ」

「アクセル踏み過ぎ」って・・・・
文字数制限があるとは言え、これが「おもてなし」のレクサスの表現で良いのだろうか?

3)
再び停車。発進。
そろそろとアクセルを踏む。まだ20~30%も踏み込んでいないのに・・・・



「EVモードが解除されました アクセル踏み過ぎ」

i!|i ○| ̄|_....

4)
再チャレンジ。
本当にデリケートにアクセル操作。

今度は50km/hで
「EVモードが解除されました EV速度超過」
と出た。


・・・なるほど。

要は、EVモードはエコロジー、エコノミーのためのモードではなく、夜中にコッソリ帰宅するときに、近所迷惑を回避するためのモードらしい。
なので、徐行にしか使えない。

それにしても、なんかネタ、ツッコミどころだらけのモードだ。




●ドライブトレイン、タイヤ、ボディとか

サスペンションは常時「S+」設定とした。



先代GSは「ドシッ」「ガシッ」とした、かつてのドイツ車風味の質実剛健さを全開アピールしていたが、2代目GSは、路線自体は踏襲しているものの、かなり薄味になっている。
ステアリングホイールの反力(どうせ電動パワステの味付けなのだが)も軽めで薄味に。

フレーム剛性感的なものはシッカリあるが、なんか爽やか。ドッシリ感は良くも悪くも薄くなった。
もっとも、ドイツ車もドッシリ感を貫いているのはポルシェとBMWぐらいで、メルセデスもAudiもVWも、6~7年ぐらい前からドンドン、爽やか・軽快路線に移行しているので、これが世界的な潮流なのかな。

高級車としてはトレンドを押さえた味付けにシフトしたんだろうケド、先代GSは日本車・・・・それもよりによってヨタとしては稀有な個性派だったので、個人的には非常に残念。



先代GS450hでは乗る度に、「やっぱり後輪駆動ってサイコーだよなあ・・・」「307SWがFFなのはやっぱり残念」と思い知るぐらい、普通の街乗りでも「後輪駆動です」アピールが強い味付けだった。
スプリングレートやデフの味付けなんかによる違いだと思うが、BMW以上に後輪駆動感をゴリ押ししたテイストで、個人的には大好きだ。

2代目GS450hにも後輪駆動感はあるのだが、先代ほど強烈なアピールはない。ここでも薄味に。

先代はそんなこんなで、BMWよりもむしろポルシェ911を連想するテイストがあるのだが、2代目にはポルシェ色はないなあ・・・。
残念。




タイヤは先代はTURANZAのランフラットだったが、この2代目は「F SPORT」だからか、バカのひとつ覚え、BSの「RE050A」。
mistbahnの苦手なモデル。

BL・BPレガシィの純正もRE050。Audi A4も、997カレラもRE050A。

なんでRE050Aはこんなに普及してるんだろうか?
個人的にはグリップ→スライド→グリップのスレッショルドが唐突なクソタイヤだと思ってるのだが、OEMのセカンドグレードとしては安いのかな???

この2代目GS450hではなんか、サイドウォール剛性感がプアな気がしたが、単に空気圧が低かったのかもしれない。



せっかくの大トルクFRなので、Uターンの際に、ステアリングを目一杯切った状態で、アクセルベタ踏みしてみた。
テールはスライドせずに、リア外輪(右回り時の右後輪)から「ガガガガガ」という、変な振動・異音がした。
2回試してみたが、再現性アリ。
GS450hって純正でもなんらかのLSDが入ってるのかな?で、LSDによるものだろうか?


フルブレーキング時の、フロントの沈み込みなんかは、先代より少なかった。
先代1890kg→2代目1860kgと、30kg軽くなっているが、それよりフロントサスのセッティングなんだろうな。
これは好印象。

ちなみにブレーキパッドだけでなく、電動機の回生による制動も働くので、重たいクルマなのに、かなりの減速Gで良く止まるのでちょっと面白い。



●総評

文句ナシに良くできているが(EVモードを除く)、薄味になったのが残念。

個人的には新車で2代目GS450hを買うよりも、中古で先代GS450hを買う方が粋だと思う。



試乗記関連目次はこちら
Posted at 2013/02/16 01:20:48 | コメント(5) | トラックバック(1) | 試乗記 | クルマ

プロフィール

「HAOC 鈴鹿ツイン。
ベストは1枠目の1分11秒141。

自己ベストはコンマ3秒更新できたケド、絶好のコンディションにも関わらず、目標の1分10秒を叩き出せず残念感炸裂😩

3枠目、4枠目と走りのアジャストは進むのにタイムは11秒5、11秒8とズルズル下がった😓」
何シテル?   11/24 17:43
ビート(PP1)、アコード・ユーロR(CL7)、三菱アイに乗っています。 ビートでのサーキット走行(タイムアタック)とチューニングを続けています。 鈴鹿...
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