今回は「車体」のお話。
別に走りが、とかサスとか、そういう総合的なお話じゃないです。
車体強度の「設計思想」のお話なので、
それこそいろんな意見があっていいと思いますよ。
VWの車体骨格はどのように強度を出しているのか
日本の自動車作りの今(後篇)
という記事をちょっと見て、分かっている様でモノづくり分かってないよね^^;
と思って苦笑した。
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■たとえばー
こんなスポット溶接機?(笑)
この火花はさすがに…スポット溶接機じゃねーよこれ。
多分アーク溶接機?でもなさそうだし…、
うーん火花的にはグラインダに見えるんだけど…
しかしアメリカではありそうで怖いんだけどね。
アメリカンな発想だとは思う^^;
もっと火花のある写真をなんてこのジャーナリストが言ってたりしてね。
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■レーザー溶接が優れた溶接なのは認めるんだけど
実はスポット溶接には非常に優れた点がある。
隙間と溶接の強度の方向性があるということだったりする。
ドイツ車と日本車では設計思想が違うんですよね。
スポット溶接も良く見て欲しい。
点であって点。じゃない、「円面」溶接なんだよね。
何よりも溶け込みがしっかりあって、そこだけ固くなる
(熱がかかるからね)
アースが為されやすい車だからこそ、多用できるし
何よりも、均一で、「影響を及ぼし過ぎない」
金属のたわみで、熱とか応力とかの吸収も容易だし
車ならアース出来るから、電位差もそんな怖くない。
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■レーザー溶接はラーメン(枠)構造を実現しやすいけど
ただ、ラーメン構造は辺の歪みを代償にする。
歪みやすいんですよね。
よってその応力がかかる所にハイテンション系の
高張力鋼がかかる。
(スポット溶接だと、角をジョイントピースに
するから重くなるので車に不向き)
ゴルフセブンを見るとその構造はくっきり。
変形を容赦しないラーメン系三角部材と
その応力を吸収する、軟鉄と高張力鋼を
実は応力上使い分けている。
そうすると運転席周りが固くなるから、かっちりしてしなやかな感じの
『演出』ができる(苦笑)
いわゆる
運転の時の応力を、
上手にサスペンション周りに追いやってる。
つまり
枠構造の代償が、高張力鋼と言う必要性であって
それを素晴らしいとか言っている時点で、アホだと思う。
設計思想は認めるけれども、それはあくまで設計思想
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■対してスバルフォレスターに出てきてもらう。
バランスよくて素晴らしい^^高強度材は細く、
でもそれをプラットフォームの剛性で受け止めてる。
日本の場合はプラットフォーム系になっている事が多い。
最近では文句を言われているけど、金型でしなやかで
オーバースペックな性能を持たせてしまう。
ぶっちゃけ日本の強みだったりする。
無理やり共通化してからは粗のある車も増えた様な気がするんだけどね…
後は用途に応じて応力集中点に応力を集中させない仕組みを
『補強』として入れて行く事になるから、いい車ほど…重い(笑)
弱点はプラットフォームによって乗り味が決まってしまう事。
日産のBプラノーマルは、何か弱点があって
そこの補強がされていない低価格車は
ありえない変形を感じるから苦手だけどね。
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■速さやタイムで車の優劣を競うのも一つだけど
車には一つ一つ適した想定された
力の得意な入力方向と言うのが設定されていたりする。
ドイツはその手の抜き方がうまい。
メイン骨格に剛性を持たせて、その応力の集中点に強度を持たせる。
つまり家電でいう
少量多品種をにらんでいる
1ライン複数生産のバリエーションを、レーザー溶接機で
作り上げようという、そういう発想だと思う(代わりにライン長はちょっと長くなるんじゃないかな?)
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■ぶっちゃけて言うとドイツは
ドイツにラインを残す試みを始めてる、同時に
ある程度めどが立てば、海外で簡単に作れるという意味でもある。
同時に高張力鋼と言う罠を残すことで
中華ワーゲンの現地パチ物は、
事故の時くしゃくしゃになって人が死ぬ、という仕掛けがしてある。
『プラットフォーム金型泥棒』対策でもある訳なんですよね(苦笑)
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■対して改良のしやすい
スポット溶接法とプラットフォーム法は
『盗まれやすい』と言う事でもあります。
実際盗まれてるし…^^;
ハイテンは薄くて固いが故に応力が別部分に集中しやすい。
(応力をハイテンに集中させると壊れる)
その為の複雑な動きやずれを吸収する遊びが
日本の場合スポット溶接のポイントにある。
もっとも日本の場合はコスト重視でそれを、
『数値』にしてごまかしてるんですが、そこを手抜くから
グニャグニャで気持ち悪い車が生まれます。
特にスズキの軽(ハイトワゴン)、気持ち悪い(笑)
角曲がってるんですから、平行四辺形かよ、って感じです。
ただショックの吸収としては理にかなってますけど
ユーザーは「完全にガラパゴス化が進んでいる」、と言う訳なんですよ。
特に軽は日本独自規格、日本のユーザさえ納得すれば構わない訳で。
(対してホンダはとにかくボックス構造が好きですよね?)
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■実はその骨の面で言えば、一番合理的なのが日産でしょうね。
スカイラインクーペなんてもう芸術の骨です。
まあピラーぶっとくて見切り悪いけど(笑)
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■トヨタは…危い気がする。
特にクラウン。
と言うか、
ある意味まねできない。
スポット溶接メインで高張力材を『組み合わせてる』。
(一番設計が複雑で分かりにくい)
どっちかと言えばADバン的補強(笑)をかましている感じなので
複雑怪奇でガラパゴス化している事が分かる。
逆に言えば、実は名車の匂いもする(笑)
嫌いじゃあない。古いけどいいプラットフォームなんですね。
その中でトヨタがLFA等で割とレース活動をしているのは
技術を取上げ取り入れていくためで、
豊田社長にならなければ、トヨタは将来そのまま沈んだと思う。
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■基本設計と骨格と言うのは興味深くて
じつはVWなんかは、今はグループ上、
ポルシェ、アウディと共通骨格を為す部分があるから
(トワレグとカイエンとQ5何かいい例だと思う)
その辺りの『仕込』に余念がないのだと思う。
アウディとVWが同じラインで、同じプラットフォームじゃ
ブランディングができない^^;
そのブランディングの仕掛けをできないポロやUPとかを
ピラーと言う、ただの三角部分に設け
そして文系客を惑わせる。
そしてジャーナリストを買収してイメージ戦略を仕掛ける。
少量多品種を見た目アピールして、如何にも
ワーゲンは特別だと「思わせる」。
原発(騒動)でも嫌韓でも、韓流ブームでも明らかなように
人の心は集団心理戦に非常に弱い。
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■
本当にいい物とは何か、本当にいい車とは何か
家族と思い思いの、状況で、いつまでも乗れるという安心感の上で
買替えができるし、気に入った車とずっと付き合う事が出来る。
そして適度な速度で適度に移動ができて安全だ、と言う事。
うちの車は頑丈で相手がへしゃげたと言うのは、
独善的な設計で、人殺しの道具だというPRに過ぎない。
ただ、限界を超えた時に強弱のコアがあるというのは
2次設計上では非常に重要でもある。
それを
サッカーボールの様な「多点の編み目状」で行うのか?
或いは「強固なラーメン枠」と変形の仕掛けで行うのか(一部はサスペンションも用いていると思う)
日本車の形状を見ると、既にその特徴が表れていたりする。
個人的にはラーメン構造やトラス枠の方が好きなのだが(汗)
でもだからと言って日本が劣っている、とは感じない。
但しワーゲンは馬鹿みたいに車を作りながら
一方で「少量多品種時代」をにらんでいる。
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■環境と言う詐術を用いた
ワシントン軍縮条約が車に適用される日は来るのか?
CO2詐欺が、欧州危機で吹っ飛んだが(笑)
欧州におけるその企みが無駄にならないよう
ジャーナリストは、
ハイルドイチェワーゲンと叫び続けている。
ジャーナリストとでデマゴーグでもあり、扇動者でもあり
二重スパイでもある。
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■公平の皮をかぶった工作員が彼らの正体であり、
そんな事はアカヒを見るまでもなく自明の理である。
但し人の言う事は聞きたくないからジャーナリズム宣言なぞと言う偽善をする。(笑)
気にする必要はなくて、
少量多品種の波を作れず
中国にまでワーゲンはバカバカ技術と工場を出した。
そのツケはきっと帰ってくる^^;
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■自分はムカついたり、手抜きっぷりに悲しくなるけど
それでも一応国産車を買おうと思う。
ただ、軽自動車とかピラーなしコンパクトなどは
勘弁してほしい。冗談抜きで車酔いする^^;
(どうも、歪みに弱いです)
ちなみにワーゲンを買う気はない。多分好みの味付けがしてあるからだ。
ヨーロッパの価格見ると笑いそうになるし。
ただVW陣営はサスペンションに関するデータとかは
日本の追随をまだゆるしていない、と言う事も感じられる。
(代わりに日本はタイヤが強い)
もう一つステータスに頼らず、
地道に進化する日本の車が
何よりも怖いというのも
執拗な攻撃からは見受けられる。
ドイツ車好みが日本車を貶している内はまだ安泰だ^^;
とも言えるのかもね?
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■ぶっちゃけチーム制に移行しているから、
チーム日本を貶めようとジャーナリストは必死で
一部の人はドイチェドイチェ世界イチィィィと騒いでいる。
はっきり言って馬鹿だと思うけど、ただ人間の見栄とか
虚栄心とか、集団心理は馬鹿に出来ない。
設計に良い悪いはない。
ただそれに対する「好き嫌い」は存在する。
ホントはそれだけなのだが、皆「嫌いなものは悪い」という。
ニンジンがいいか悪いかが好き嫌いで決まるなら苦労はいらない(笑)
そんな我儘が通用しかねない所が
大人の大の男が車に夢中になる所でもあるのだけど・・・ね。