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JCO事故における中性子の飛程 ~五円玉が語る意外な事実
(2006年6月18日公開)
というページを紹介します。
引用)
事故で漏れた中性子量の評価はいろいろな方法で行われているが、本コラムでは五円玉を利用した測定例を紹介しよう。調査を行ったのは、京都大工学研究科の河野益近技官(原子核工学)のグループである。五円玉には銅に加えて、
亜鉛(Zn)が含まれる。64Zn は安定同位体で放射活性をもたないが、中性子を捕獲する(n,γ反応)と自然界にない65Znに変わり、放射活性(半減期244日)をもつようになる。また、五円玉に着目したもう一つの理由は、五円玉は重量や材質がほぼ均一であり、測定結果の標準化に都合が良いと考えられたからである。住民の被ばく線量を調べるため、JCOから半径100~550メートルにある住宅二十数戸から119枚の五円玉を集め、そのうち測定可能だった13戸の結果を用いて、被曝の評価を行った。測定の結果、当初考えられていた3倍前後の中性子が出ていた可能性があることがわかった。
引用終)
■でも
核分裂生成物としては亜鉛はあんまりメジャーではありません。(リンクは周期表)、もちろん生成はされます。
■そして亜鉛に中性子が当たるとZN65になるそうです。
■結局2択です(笑)
どちらに転んでも・・・中性子が出ている=核分裂
核分裂生成物・・・
という事です。
■難しいのが2号機由来だったのか?3号機プール由来だったのか?
ZN65に関して言えば、実はどっちでもいいわけです。
■更に「院長の独り言」で、何気に
6月7日の記事に高崎のCTBTの設備でヨウ素135を大量に計測したが
訂正がなされたという記事がありました。
なぜかよく分かりませんが、
もしヨウ素135などが大量にあったとすると、3月15日の関東のプルームに
3号機プールでの核分裂を伴う爆発(ガンダーセン博士の説)の残渣があった事になります。
■私自身はガンダーセン説を支持していますが
3号機プール爆発の残渣は極力いらないので
高崎などにも来ていると強く主張する気はありません。
一応2号機の燃料溶出でも
問題はないのですが、バラエティに富みすぎる高崎の核種は
3号機の影響を感じさせる物です。
心配なのは沼田地区のホットスポットです。
殆ど注目を浴びていませんが、もしも、亜鉛65とストロンチウム85の濃目の
(当然他の核種もあるでしょうが)地域だとすれば、
物質的に肝臓及び骨の癌が相当増える可能性が無きにしも非ずです。
両方とも1年以下と半減期は短いですが、吸収が進む事と、
蓄積場所が骨や肝臓ですから、影響が出るとしたら特徴的な影響が出そうです。
しかも、15日のプルームの交点にして終着駅です。
しばらくは様子を見ていく必要があるかもしれませんね。
いずれにしても核種的には
福島型、というよりはチェルノブイリ型の汚染の可能性があるわけです。
しかし、このホットスポットは恐らくヨウ素汚染が主ですので
ガイガーには残りにくいでしょう
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おまけ
放射性物質便覧
↓バナナなどに多いカリウムですね。人間ベータ崩壊には意外と強かったりして。
1秒に4400個、本当かな?
カリウム40 K カリウム41 12.5億年 ・β崩壊(陰電子崩壊) → カルシウム40(Ca) [89.3%]
※カルシウム40:安定同位元素
・β崩壊(軌道電子捕獲) → アルゴン40(Ar) [10.7%]
※アルゴン40:安定同位元素 陰電子崩壊時には 1.31MeV のβ線を放射し、軌道電子捕獲時には1.46MeV のγ線を放射する。 天然に存在する代表的な放射性元素で、地球創生時に生成されたものが未だに自然界に残存しており、大気中に存在するアルゴンの多くは、このカリウム40の崩壊により生成されたものと考えられている。
地質学等で年代測定に利用される。
なお、人工的に生成されることはほとんどない。 水よりも比重の軽い柔らかいアルカリ金属で、ナトリウム以上に反応性が高く、常温でも水と反応して激しく発火する。
また、化合物は水に溶け易い。 必須元素の一つ。
半減期が非常に長いことから、実質的な放射能強度は低いが、地球上の生物にとって、カリウム40は炭素14以上の最大の放射線源であり、内部被曝による線量が大きいものの一つに挙げられる。
成人男性の体内では、1秒間に約4400個のカリウム40が原子崩壊しているものと予測される。 はっきり言って、対処不能。
逆にいえば、すべての生物は、創生記から、これくらいの放射線は内部・外部を問わずに浴びてきているという事実を認識しておくべきである。
Posted at 2011/06/28 22:53:13 | |
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