本格的に ETC が稼働を始めたのが 2001年の秋ごろだったと思う。それが20年が経過して、高速道路での ETC の利用率は 約93% と高率となっている。
そんな ETC なんだが、前回ブログした 、不要電波の漏れの許容値の厳密化によって、
法的 に 2022年 に使えなくなる問題を紹介したが、さらに今度は本当に使えなくなる大問題が控えているのだ。
それは、情報漏洩の防止 や 改ざんの防止 の対策として セキュリティ の強化が必要となり、おそくとも 2030年 までに、セキュリティの規格が強化されて、現状規格の ETC 車載器 が使えなくなるという問題それが、
ETC 車載器の 2030年問題 だ。
せっかく 2016年 からは ETC2.0 が始まったのに、「何で」という声や、「最初からそうしろ」という声も多数あるが、まず、この ETC2.0 と言うのは、それまでは、一方的に情報を受けて、料金を払う機能しかなかった ETC を、双方向の情報のやり取りで使える様にしようというのが、まぁ、かいつまんだ意味での ETC2.0 なのだが、
道路情報や駐車場などの決済にも ETC を使おうというのが ETC2.0 だ。
何時ものように、お上の自己満足の世界で、謳い文句 は上等なんだが、まだまだ使い勝手というか、4年を経過しても実際のメリットは、
「圏央道が20% 安くなる」 くらいしか無く、圏央道 を使うユーザー以外には旨味が無い。
いえいえ、指定された IC などで、一旦高速を降りても、ETC2.0 があれば、再び乗った時に、降りた事にならずに、降りる前のデータが継続(一時退出)できるだろう・・・という声もあるが、
一旦高速を降りて、再び乗っても、降りる前のデータが継続される「一時退出」・・こりゃ便利だねなんだが、一時間しか猶予が無いんだよなぁ。
これが降りて、再びのるまでのインターバルが
1時間 しかない・・・。
とても、降りて乗るまでの時間が、
1時間 しか無いとなると、とても、わざわざ高速を降りて、付近の「道の駅」なんかで買い物という、お上が描いた構想は、現実的ではないという事で、これもあまりメリットが無い状態。
あとは、「駐車場などの支払いもできる」なんだが、それも現実的にはほとんど進んでいなく、さらに、「双方向」でデーターのやり取りをして「渋滞回避」とか、「渋滞回避した場合の値引き」なんかも、対応する機器やナビが無いと活用できないなどと・・正直、今の段階では ETC2.0 のメリットは見いだせないのだ。
そんな中途半端な ETC2.0 を、何とか今後の「ETCメイン規格」に据えようなんていう状況で、実は黙っていた訳ではないんですが、
今度はセキュリティ強化で、『古い規格の ETC は使えない』ですから、ヨロシク!。
なんて寝耳に水のハナシが降ってわいた状況は、
「相変わらず、使う人の身になんて全く考えていない」
お上の身勝手なやり方に腹が立つのも致し方ないのだが、これもいつものパターンで、気が付けば今の状況は、
すでに後に引けない状況になってしまって居る のが現実なのだ。
お役人さんは、早い段階でETC の一部は使えないって宣伝してましたと言ってますが・・知ってました!?
そうなると否応無しに、まずは、
今使っている自分の ETC が、このまま使えるのか
という直面した問題と、
これから ETC を買う時は、「新セキュリティ対応品」
を買わないと無駄になるという事を注意しなければならないのだ。
まずは、今使っている ETC が、2030年以降も無事に使えるのかという問題は、見分け方として、
「新セキュリティ対応品」には「・・・」が付いている。
車載器に
「・・・」 が付いているかいないか。
ETC2.0 のマーク と 「・」 の組み合わせなど・・・
ETC2.0 のマークと
「・」の組み合わせ等が判断基準だ。
もう一つの判断方法は、
車載器管理番号 で、
取
説や保証書、セットアップ書類などに記載されている 管理番号 も判断基準だ
保証書、取説、セットアップの書類などで、車載器の管理番号の最初が
「1」(新規格)か
「0」(旧規格)か
で判断できるので参考にして欲しい。
次に、これから ETC を買おうという場合なんだが、大体の量販店や通販サイトでは、「新セキュリティ対応」などと表示されているが、中には、
通販サイトなどは、こんな感じで「新セキュリティ対応」などと書いてあるが・・
まったく表示が無いモノも散見される。
販売価格が安い場合で、実は「新セキュリティ対応」ではない車載器だからというパターンが見受けられた。
どれも安値だが、この中にひとつだけ「新セキュリティ」未対応のモノが・・
そこで活躍するのが、このブログで上げた「見分け方」だ。
もちろん、カタログやメーカーのサイトに行って確認するのも良いだろう。
しかし ETC2.0 にしろ、この「新セキュリティ」の件にしろ、相変わらず、行政は宣伝してるし周知徹底の努力をしていると言っているが、正直、この事を知っているドライヴァーはどのくらいいるのか甚だ疑問だ。
せっかく買ったのに、便利に使っているのに、9年後には使えなかったではもったいないではないか。
さらに言えば、これも表立って公表していないが、セキュリティ規格は想定外の問題が見つかった場合や、新たな脅威が発生した場合には
2030年 を待たずして規格が前倒し される事も是非、頭の隅に記憶して欲しい。
何度も言って恐縮だが、特にこの国では、
情報は与えられるものではなく、自分から探す・見つける
という事も、ETC の一件からも感じた次第なのだ。
Posted at 2021/01/27 07:28:08 | |
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