中国でまぁ頑張っているメーカー
奇瑞汽車有限公司(Chery Automobile) なんだが、旧型になったが
「瑞麒2」 というクルマがある。
前から見るとファンカーゴ・チックなんだが、これもなかなか面白いクルマだと思う。
一見するとコンパクトな様子なんだが、実際にはモデルの女性と比べれば分かるように、結構なハイトワゴンなのだ。
これを見ていてフト思いついたのが Y12 だ。
最近はようやく目も慣れてきたのだが、どうみても縦横比のバランスが悪く、カッコイイとは間違っても言えないクルマだ。
確かに、部分部分で見れば・・・
フロントフェンダー部が盛り上がり、そこからショルダーラインを後方にスッと流して、あたかも肉食獣が、狩りを目前にして身を構えているような躍動感を醸し出しているが・・・
Aピラーから連続的に弧を描いて後方に流れるドア上部の一連の流れは、これまで他のメーカーやデザイナーがやりたくてもできなかった「斬新」なラインなんだが・・
全体で見ると、バラバラでまとまりが無く、締まりの無いサイドスタイルに、ドア上部の弧を描くラインはCピラーでポキリと折れて見えて全体のバランスを崩しているし、全体にダラリとしたイメージが付きまとって「美しくない」のだ。
それに対して
「瑞麒2」 の方は、まだ意外にデザインがまとまっている様な気がする。
例のY12のデザインのハイライトである、サイドヴューの上方に弧を描くモチーフだが、Y12と違ってルーフまでも呼応させて弧を描き、素直にスッと後ろにラインを流しているのでY12の様に、途中でポキっと折れ曲がった様な違和感が無い。
さらに、幅に対して高さが目立つ電車ディテールながら、ショルダーラインが軽くウエッヂを描き、さらにフロントからリヤへさり気なく大きな弧を描くプレスラインがある事によって、真横から見た時に、全体がドンと腰を据えたような安定感がある。
まぁ細かい部分を言えば、機構的な制約でパーテーションラインが煩雑な気がするが、Y12よりよっぽど見栄えがいい。
Y12も乗れば、意外に広い室内に使い勝手の良い装備、よくぞ5ナンバーでまとめたな・・・そうそう、エキスパートやADが街に目立つのは、何も安いだけでなく、使い勝手や積載性がいい事が買われて・・・という事が、いみじくも、それらを証明しているのだが、これをパーソナルなワゴンと見ると、どうもデザインでねぇ・・・というのが偽ざる感想なのだ。
斬新で使い勝手も良いけど、デザイナーの意気込みもスゴイけど・・・
実際には、もっとバラバラなデザインな
「瑞麒2」 だけど、なんとか全体的な見栄えは押え様と工夫したデザインに比べると、Y12のこれで理解してくれ!と言わんばかりの、ユーザーを突き放したデザインの未完成さが残念でならないのだ・・・
ここまで来たら、Y12もムルティプラの前期型くらいぶっ飛んだデザインの方が・・というのは乱暴だろうかねぇ。。。
Posted at 2009/04/04 04:16:32 | |
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