• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+
イイね!
2010年07月03日

転婆 淑女ベレットの嘆き、本当の私は違うんです!?

転婆 淑女ベレットの嘆き、本当の私は違うんです!? 真面目一本槍で、そのくせ成績の振るわないお兄さんとはまったくちがって、まったく自由な発想で、こんなクルマを造りたいの一心で作られた、「かわいい鈴」事「ベレット」は、1963年にまず、2・4ドアセダンで歴史は始まった。

小さなボディだったが、広いグラスエリアと開放的なインパネで、実に気持ちの良いファミリーカーだった。

しかし、そこは技術者の夢を満載して作られたクルマ。中味は当時としては半端じゃあない機構が満載されていた。

まずは板バネが主流であった国産車の中で、FRでありながらフロント「ダブルウィッシュボーン」に、リヤは「ダイアゴナル・スイングアクスル」という実に個性的なサスペンションで四輪独立懸架を実現させていた。
さらにスティアリングも、ラックアンドピニオンで、それまでのゴムを捩じった様なフィーリングだったR&Bが多かった国産車の中で、スティアリングを回せば、回した瞬間に車体が反応する応答性の良さで、「ハンドルが敏感すぎて疲れる」とまで言われていた。

さらにギアボックスも、本当にカチカチと決る気持ちの良いモンだった。


あくまでも基本はファミリーカー。スポーティな面ばかり強調されているベレットだが、これが本道なのだ。

技術者の夢を満載したファミリーカーも、そうした先進的な機構と、クイックで過激なまでの操縦性から、スポーツモデルの登場が切望され、誕生から程なく1964年にクウペスタイルの、国産初の 「GT」 が登場した。

そして1967年には、幻と言われるファーストバックのベレットも加わり、ますますスポーティなイメージが定着し


1967年から69年の約二年間、そして受注生産だったので生産数は限りなく少ないのが「ファーストバック」モデルだ。

そして、後世にベレットのイメージは「こうだ!」と植えつけてしまった


艶消しの黒ボンネット、二分割のフォグがインサートされたフロントフェース。これがあたかもベレットの本道の様に思われてしまった。

「GTtypeR」 が1969年に登場した。

一般的には 「ベレットGT-R」 と言われる事が多いが、実車のエンブレムを見るとハッキリと 「GT type R」 となっているので、やはり 「GT-R」 ではなく、「GT type R」 というのが正しいと今でも僕は思っている・・・閑話休題。

この 「GT type R」 なんだが、足回りが過激なほど締め上げられ、例えばバネレートも標準の1600GTに比べて、

フロント 3.5Kg/mm⇒5.3Kg/mm
リ  ヤ 0.94Kg/mm⇒3.1Kg/mm

に変更され、さらにスイングアクスル特有の、スタビライザー兼用のリーフスプリングも1枚から3枚に増やされ、トレッドも10mm広げられた。

サーキットや峠での活躍は、語り尽くされた感があるので割愛するが、この強烈な個性で、ベレットは一気にスポーツ一転倒のモデルとして印象付けられたと言っても過言では無いだろう。

この 「GT type R」 だが1973年まで造られ、その個体数は1,400台とも1,500台とも言われ、数の少なさからも伝説を呼ぶ事になった。

こうしてベレットは、類稀なるスポーツモデルとして後世に語り継がれる事になったが、実は二大メーカーには適わなかったが、大いに輸出されていた事は意外に知られていない事実なのだ。


実は結構な数が海を渡り、日本以上に海外でも人気がある。しかし、懐かしいですな「いすゞ」のマークがねぇ。。

海外にも多く輸出され、そしてこうしたGTたちの陰になってしまっていたが、セダンも脈々と改良、マイナーが続けられ、後年まで1.8Lのデーゼルがラインナップされ国産車でのディーゼル車としての歴史も刻んでいたのだ。

数々のマイナーを繰り返し、覚えきれ無いほどの排気量とグレードを有したベレットだったが、小さなメーカーというハンディもあって、年代が進むたびに販売が苦しくなってきてしまった。

そして、ジェミニがそうであったように、本来ファミリーカーとしての素養よりも、スポーティなモデルばかりが目立つようになって、最後には脈略を絶つ事になってしまった。

1973年、十年という長きに渡って造り続けられたベレットも終焉を迎えた。

そして現代なんだが、鈴鹿での活躍や、オレンヂ色に艶消しの黒のボンネットのベレットが語られる事はあっても、本来の明るく開放的で愛らしい形のセダンの事はなかなか語られないのは、正直寂しい気がする。

確かに、スカイラインGTやブルーバードSSSの好敵手であったが、それと同等にグランツーリスモであったし、スーパー・スポーツ・セダン であった事を皆さんには覚えていて欲しいと思うのだ。

ベレット、かわいい鈴というクルマの事を、スポーツ意外でも忘れないで欲しいと僕は思うのだ。
ブログ一覧 | クルマ | クルマ
Posted at 2010/07/03 19:34:22

イイね!0件



タグ

今、あなたにおすすめ

ブログ人気記事

023premium 帯広オフ20 ...
ゆーーすけ♪さん

今日のランチは、うなぎ
シロだもんさん

INTAKE tuning-2
hirom1980さん

朝の一杯 6/11
とも ucf31さん

成長
アーモンドカステラさん

晴れた‼️しかも暑い🥵
ワタヒロさん

この記事へのコメント

2010年7月3日 20:11
べレットですか。
その前に、そのうちいすずが乗用車を造っていた事も忘れ去られるのかも?
日野や愛知機械とかもそうですが。
コメントへの返答
2010年7月7日 1:21
まさに、そうなんですね。

時代に淘汰されたと片付けるには非常に惜しいと感じますね。
2010年7月3日 21:53
ベレット!
懐かしいですね~

σ(^^;)の生まれた年に「ジェミニ」に変わってしまいましたから、気付いたときは旧車ばかりでした(笑)

仰る通り、スポーティなイメージが強いですが、あらためて見ると基本はファミリーカーなんですね。
ハコスカや510もそうであったように・・・
コメントへの返答
2010年7月7日 1:23
山椒は小粒でもピリリと・・・・という具合に、一癖もふたクセもありましたが、ベレットは正真正銘のファミリーカーでした。
そして510やハコスカと同じ様に、素養の良さが、スポーティ路線を強調していたのですが・・・でも、イメージとは裏腹にセダンも結構出ていたんですよねぇ。。
2010年7月3日 23:56
うちのコレクション(トミカヴィンテージ)に2台(丸目2灯、4灯)鎮座してます。。。

実車、後期(末期)1800GTを幼稚園児していた頃に見たことがあります。なんとなくフロントマスクの「おどろおどろしさ」に怖いものを感じました(笑)

ベレットも410同様尻下がりではありますが、何故か410よりカッコ良いのは何ででしょう?

スカG、べレG。60年代後半~70年代初頭のよきライバルですね。サバンナGTもライバルになりますね。
でも、サバGとは呼ばれず・・・こっちはむしろRX-3のほうがしっくりきます(笑)
コメントへの返答
2010年7月7日 1:32
国産車全体に言えるのですが、どうも怖い顔、厳つい顔のクルマがスポーティという不文律になっていますよね。。
でも、そうではなく、ちがった表現方法もあると思うのですがねぇ・・・

さてさて、言われる通り、410とある意味で、デザインのベクトルが同じなんですが、面の張り方やプレスラインの妙で、ベレットの方がスマートに見えますよね。
ベレットは日本的な美意識のデザイン。410はさすが欧州のクルマに関する意識でデザインされたものだと思うのです。

アプローチの違いが見栄えの違いになった対極では無いでしょうかねぇ

ニックネームですが、サヴァンナはやはり「GT」というイメージより「ロータリー」そして、マツダの一連の宣伝の影響でしょうね。
2010年7月4日 0:13
お疲れ様です。

うちの会社の某下請けの社長さんが若い頃、‘ファーストバック‘に乗っていたそうです。

当時は結構目立っていてよくK察から停めらたそうです。

このデザイン・エンジンを見ても他車に無いオリジナリティ感・インパクト感が強い名車ですね!!!
コメントへの返答
2010年7月7日 1:43
いやぁファーストバックは珍しいですよ。
今では、こうしたデザインは珍しくとも何とも無いのですが、当時は珍しいデザインで、目立っていたと思いますね。
(シヴィックが出た時も、多くの人が否定していましたからねぇ・・・)
受注生産で珍しい事もあって、注目度が高かったのでしょう。

悔しいかな、この個性は半端では有りませんね。
2010年7月4日 21:18
この時代、姉(長女)が510ブルの1600SSSセダンに乗っていて、当時は未だ恋人であった義兄がベレGに乗っていました。兄曰く・・・、峠道ではベレGの方が速かった(コーナー)という事でした。

しかし、限界域の操縦性はそうとうシビアだったようで、ベレGは峠道で自爆、廃車となってしまい、兄は姉の510ばかり乗っていたという話です(w。

最後に勝つのはブルーバードです(爆)。
コメントへの返答
2010年7月7日 1:54
ベレットの操縦性はかなり過激です。
ラックアンドピニオンのスティアリングは正確無比なんですが、とにかくリヤがブレークしやすい・・・
僕も大きな声で言えませんが、勢い良すぎて真夜中の雨の交差点で派手に二回転してしまった事は内緒です。。。
(事故らなくてホント良かったです。)

510は初期のセミトレらしく、リヤがネバリに粘り、アンダーが強くて峠では苦労しますが、リヤが流れても意外に従順なんですよ。

クルマを正に手足の様に扱えるのであればベレットですが、ある一転を超えると手に負えない、ホントじゃじゃ馬でしたねぇ。。。

トータルバランスで、やはり「ブル」の勝ち!ですね。

プロフィール

「後視 いやぁこんなに簡単なバックカメラがあったなんて!! http://cvw.jp/b/124785/23876370/
何シテル?   01/04 14:54
無類のクルマ好きで、日産車を愛してやみません。 徳小寺 無恒のHNを引っさげ、かつての愛車、ワインレッド・パール・ツゥートンのU14ブルーバードの話題を軸...

ハイタッチ!drive

みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2024/6 >>

       1
23456 78
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30      

リンク・クリップ

おもしろ塗装工房 プロ仕様の耐熱塗料 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2022/05/08 13:49:11
アニキの春うらら~( ̄▽ ̄) 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2018/04/18 13:27:15
復活!ブルーバード 
カテゴリ:クルマ
2005/01/29 16:43:18
 

愛車一覧

日産 NV350キャラバン NV White Base (日産 NV350キャラバン)
子供の病気の進行により、C26 チェアキャブ を所有していたが、大型で重量級のクルマ椅子 ...
日産 セレナ LCV E STAR (日産 セレナ)
BX-Car をどこまでも乗りつぶす気でしたが、子供の病気の進行が予想以上に早く、歩行困 ...
BMW 3シリーズ セダン BX-Car (BMW 3シリーズ セダン)
日産から、これぞというクルマが出ないまま時間はどんどん経過し、X-Carも我が家に来て4 ...
BMW 3シリーズ セダン X-Car (BMW 3シリーズ セダン)
免許を取って以来・・・いえいえ生まれてこの方の「大」の日産ファンでしたが、昨今の日産車の ...
ヘルプ利用規約サイトマップ

あなたの愛車、今いくら?

複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!

あなたの愛車、今いくら?
メーカー
モデル
年式
走行距離(km)
© LY Corporation