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イイね!
2021年08月01日

置場 スペアタイヤの置き場の設計には悩むもので。

置場 スペアタイヤの置き場の設計には悩むもので。  もう何十年も道路事情が良くなり、パンクの心配が少なくなり、スペアタイアの存在も多くのドライヴァーの記憶から遠のいてしまっているが、僕が子供の頃は、まだまだ未舗装路が多く、保安基準でも装着タイアのサイズのスペアタイアを載せておくことなんて言うお決まりがあったので、どのクルマもデカイ、標準サイズのタイアをスペアとして車載していた。

 そんな影響で、二代目のフェアレディZ、S130は主な輸出先の北米では、ラッゲージルームのドライヴァーサイドに、SST、スペースセイヴァータイアが載っていたが、石頭の日本の運輸省は、前例がないというお得意の論理でSSTを認めなかったから、


SSTが認められなかったS130Z前期は、デンっと標準サイズのタイアが載っていて邪魔だった。

ラゲッジルームの面積のほとんどを占める形で、デンっと載っかって貴重なスペースを犠牲にしていた。

 そうしているうちに、外国からの圧力と、櫻井眞一郎を中心とした業界の陳情が功を奏し、S130Zも後期からはSSTが認められ、R30スカイラインからは「テンパータイア」も認可されるようになった。

 そうなると、薄い軽いスペアタイアは、置く場所の自由度が増して、トランク内に立てて側面に貼りつく様にとか、前後のスペースに立て掛けられる様になった。

 そんな中、いやぁ初めて見た時にビックラこいたのが、初代アルシオーネで、


走る三角定規とか、スバルのCADには曲面と曲線の指示がないなどと散々陰口を叩かれたモンだ。(笑)。

鋭角 初代アルシオーネって何だったんだろう?
https://minkara.carview.co.jp/userid/124785/blog/755953/


トランクのどこかにスペアがあるだろうと捜すも見つからず、取説を見て初めて気づいた置き場所が、


トランクの左右、前後、底面ではなく「上」にスペアがあった。テンパーとは言え重かった。

ウエッヂシェイプとは言え、どだい薄い上下幅に燃料タンクという事で、スペアタイアはトランクの「上」に吊られていた。

 まぁテンパーなんで、薄くて普通より軽いとはいえ、実際に出し入れしてみると大変だったモンだ。

 しかし、上には上がシッカリいるモンで、なんと標準タイアで、まさかこんなところにという柔軟な発想でスペアタイアを隠した「偉人」が存在した。

 1950年台中盤から、1960年台、欧州はおろか世界中でノックダウンされ、実は壊れるのはフランス車なんで仕方ないが(笑)、名車と言われた、「ルノー ドーフィン」がそうだ。


曲面とまろやかな曲線でデザインされたドーフィンは見た目お洒落なクルマだった。

 曲面とまろやかな曲線でデザインされた「ドーフィン」は、実におしゃれな雰囲気が漂う、まさにフレンチ・コケティシュなクルマで、


当時のルノーお得意の RR 方式でエンヂンが後方にあり、室内は静かだし広くて使い勝手も良かった。

この頃のルノーの方程式通りの「RR」方式で、室内は静粛性が高く、広かったので、デザインヨシ、使い勝手もヨシとくれば売れるのも当然で、ある意味ルノーの良い時代の代表する一台であった。

 しかし、いざスペアタイアを取り出すとなると、カエルか魚類なのかと思わせる姿形に結構人々は驚いたモンだ。


ドーフィン のタイア交換で魚類を思い出した人は結構多かった様で、欧州でも今でもネットネタになっている。

 RR方式で、コロンと丸い小さなヒップを実現するために、リヤにはスペースは無く、広い車内は犠牲にしたくないし、フロントトランクも狭くしたくない・・・という事で、ルノーの技術者はこんなところにスペアを仕込んでしまったという訳だ。それが、


より目のヘッドライトに凸型のバンパーデザインも相まって「べぇ~」と言う感じでスペアが出てくる・・・

健康診断のベロを「べぇ~」と出したように見える、フロント部分にスペアを隠してしまったという次第だ。

 通常はカヴァーに隠れて見えないが、カヴァーを開けると、これは同時代の「ドーフィン」のクウペ版「カラベル」なんだが構造は「ドーフィン」と同じで、


ルノーのスペアタイアの保管の様子はこんな感じ。上唇に下唇で口の中はと言う感じ(笑)

正に上唇と下唇があって、口の中は・・・というデザインだった。

 「ドーフィン」は見た目のインパクトで、今でも欧州ではネットネタでたびたび出てくるが、これが英国になると、生真面目な性格が構造にも表れるというスペアタイアの隠しモードが存在した。













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Posted at 2021/08/01 09:13:20

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この記事へのコメント

2021年8月1日 10:04
そういえば、レオーネはエンジンルームの中にテンポラリがありましたね。。
熱でタイヤがやられないのか心配でしたが。

初代オデッセイは(カバーがあるとはいえ)3rdの一部をテンポラリが占拠していて「臭い」という苦情が多かったと聞きました(笑

近年の傑作はN VANのバンパー裏に内蔵するテンポラリだと思います。
コメントへの返答
2021年8月1日 10:56
富士重工のエンヂニアはまことに頑固で色々な拘りで面白いクルマ造りをしていました。
エンヂンルームにスペアタイアもそうで、できるだけ駆動輪に荷重をかけたいという思想で、フロントにタイヤまで持っていっていました。
熱害についてはどうなんでしょうかねぇ・・
ホンダは実はUPしませんでしたが、初代のZがリヤのバンパーの中にタイヤが入っていました。
まぁZの場合は、前にも後ろにもまともに置ける場所が無かったから、N VANはユティリティを少しでもという思想の違いはあれど先祖帰りなんですよ。
2021年8月1日 10:44
こんにちは。
テンパータイヤも、ドアミラーと同じ外圧あるあるですよね。
スバル車の事を書こうと思ったら、先に書かれたので別のネタを。
トヨタのノア・ヴォクは、助手席側の下に吊してあるそうです。

過去パンクによる交換を公私何度も経験している自分からすると、
最近のクルマは修理キットばかりなので不安があります。
その点、トヨタ車はOP設定しているみたいなので安心かも。
コメントへの返答
2021年8月1日 11:03
80年代までは、日本は海外からアレヤコレヤ輸入障壁と言って文句ばかり言われ続けられました。
ドアミラー、扁平タイヤ、ヘッドライトの明るさ迄、国産車と輸入車では扱いが違うダブルスタンダードでしたね。
パンクの心配ですが、パンクなら良いのですが、バーストしたり、とんでもない大きなものが刺さったりした時は、パンクキットだけでは絶望の淵を彷徨う事になりますよね。
セレナもねえ、C26までは密かに助手席下のプラットホームに吊るして装着できるスペアータイヤのキットがOPであったのですが・・・
2021年8月7日 12:19
ふるいシトロエンも対衝突も兼ねてフロントにしゅうのうしていましたね!

あるしおーねは腰痛に成りそうですが…

失礼いたしました
コメントへの返答
2021年8月9日 2:31
古い FWD 車は欧州車に多いのですが、フロントの荷重を確保するために、フロントにエンヂンとスペアタイアを置くパターンが多かったですね。
プジョーやフィアットなどなどによく見られました。
一方スペースの関係でと言うのは面白いところで、東洋工業のシャンテや、初代日産ラルゴにもフロントタイヤが・・・そうそう、忘れてはならないのはスバル360もフロントにスペアが載っております。

プロフィール

「後視 いやぁこんなに簡単なバックカメラがあったなんて!! http://cvw.jp/b/124785/23876370/
何シテル?   01/04 14:54
無類のクルマ好きで、日産車を愛してやみません。 徳小寺 無恒のHNを引っさげ、かつての愛車、ワインレッド・パール・ツゥートンのU14ブルーバードの話題を軸...

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