自動車業界に居るモノにとって、世にも恐ろしい存在が
J.D.POWER という調査会社の存在だ。
まぁ言い換えるなら、自動車業界の「ニールセン」、「ビデオリサーチ」みたいなもんだ。
僕も以前ブログしたが、
顧客 満足度軽自動車は日産本田がトップ!?
http://carlife.carview.co.jp/User.asp?UserDiaryID=1469989
ここんところ僕も忙しくて、しばらく眺めていなかったが、今日、久し振りに調査項目を眺めてみると、面白い調査報告がPDFされていた。
2006年米国自動車初期品質調査
http://www.jdpower.co.jp/press/pdf2006/2006USIQS_J.pdf
その中で、僕が非常に興味を持ったのが、
ユーザーの知覚する品質には、「壊れる」、「動かない」と同時に設計開発が大きな影響を及ぼす
というコメントだった。
つまりユーザーの指摘する不具合はふたつあると言うのだ。
1.「製造不具合」
「壊れる」「動かない」という製造に起因する事。
2.「設計不具合」
「使い勝手悪い」など設計に起因する事。
の二種類だという。
これまでは、
J.D.POWER も「製造不具合」を主に調査報告していたのだが、今年から「設計不具合」も、調査項目として調査報告する様になった。
「最近の新型車は複雑な技術を多く盛り込む傾向が見られるが、その技術が上手く融合されずに仕上がりが不十分・・・」
確かに最近のクルマ達は高度にエレクトロニクス化され、それに伴って「取り説」も分厚く難解になった様な気がする。
家電と同じ様に、下手をするとクルマを所有する間に、一度も使わないスイッチや機能がある・・なんて見受けられるようになってきた。。
それが、ユーザーには「使い難さ」に繋がり、これまでの「壊れる」とかの不具合と同じ様にクルマの良し悪しを判断する要因となっているというのだ。
言われてみると確かに僕もそう思う。
最近の高級車は軒並み、インパネにスイッチがたくさんあれば良い・・みたいにスイッチなどの操作系が、てんこ盛りになって実にそれが夜になると、天空に輝く綺羅星の様で美しい・・・
でも、クルマは動いて使うもの、まず手探りで何のスイッチかが分からない状況では、危険な場面だって出てくると思うのだ。
さらに酷いのは、それがまったく何に機能するのか?どんな動きをするのかが分からない・・・といった不安なモノだったり、さらにスイッチなどの操作系のロジックが複雑で満足に使えない・・・なんていう悲壮感漂うパターンも散見されるようになった。。。
メーカーは、まだそんな「設計不具合」には目を向けていないが、僕は、逆に安全性とか機能性の向上を図るためにも、「設計不具合」も重視すべきだと思うのだが。。。
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Posted at
2006/06/16 11:43:20