本日、新居の完成引き渡しを受けました。
施主として満足のいく仕上がりに至っておらず、さらには、遅延や品質だけではなく、誠実な対応をして頂けてない事など、支払いを拒絶したいところではありましたが、不本意ながら残金を支払い、引き渡しを完了させました。
理由は、「これ以上遅延させたくない」という一言に尽きます。
何回かこのブログでも書きましたが、今回の新居は2022年のうちに完成している筈でした。
7月に工事が始まりましたが、その間 私は千葉での仮住まい生活。
そんな中、父の病状が進行してしまい、9月には居住型老人施設から完全介護型施設に転居。
自由に体が動かせなくなった父は、事ある度に「楽になりたい」、「もう終わりにさせてくれ」と言い出しました。
そんな父に、「年内(2022年)に新居が完成するから、年が明けたら一緒に見に行くからね」と言い、父もそれを励みに頑張ってくれていました。
しかし、年内完成の筈が、ギリギリになって「年内完成は間に合わず、完成予定は3月17日になります」との通告が……
年明けに新居を見に行く事を励みにしていた父でしたが、それが叶わない事になると病状がさらに進行、1月末には寝たきりとなり、病院に通う事が出来なくなりました。
ALSと共に難病の1つである「原発性マクログロブリン血症」の治療薬は、診察が出来ない患者には処方できないと言われ、治療終了となってしまいました。
私に出来る事は、毎週顔を見に行く(顔を見せに行く)事くらいですので、千葉から片道90分掛けて横須賀に面会に行きました。
もちろん横須賀に行くのであれば、逗子の新居の進捗確認にも行きますが、そこで目撃する事になったのが
「一階不可」であり
ガタガタのタイルでした。
日に日に衰えていく父の姿を見た直後、こんな状況の家を見なければいけない……
「もう終わりにさせてくれ」という父に、「もうすぐ新居が完成するから、それまで頑張って!」と励ました後、いつ完成するか分からないという現実を見せつけられる……
「施主として納得がいくまでは一銭も払わないからなっ!」
そう言い放ちたい一方で、そうしている間にも父の病状は進行していく……。
6月9日、是正工事の確認立ち会いに行ったのに、全く直っていないばかりか、直っていない理由として「是正箇所を間違えました」と言ってきた瞬間、我慢の限界に達しました。
「直すまで残金は支払わない!」と、支払い要求を突っぱねましたが、その足で父の施設に寄り 面会した時……
話し掛けても生返事しかしない(出来ない)父の姿がありました。
千葉から横須賀まで、渋滞が無くても90分(渋滞があれば2時間)掛かります。
しかし、逗子からなら15分あれば、父の施設に駆け付けられます。
万が一の時を考えれば……
本日、不本意ながら残金を支払い、引き渡しを完了させました。
新居の外壁を見る度に、今回の決断を後悔するかもしれません。
しかし、新居の仕上がりよりも、父の側にいる事を選択しました。
おそらく、こちらの選択を間違えた方が、後悔が大きいと思いますので。
追伸:
今回の新居のトラブルでは、皆さまから色々と心配の声や応援の声、アドバイスを頂き、ありがとうございました。
Posted at 2023/06/15 00:43:55 | |
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新居 | 日記