
この一週間、あまり体調が良くなかった事もあり、週末は遊びに行くのを控えました。(ちなみに、病院に行ったら感染性胃腸炎と言われました。インフルエンザ程ではないようですが、結構罹っている人が多いそうなので、皆様 お気を付けください)
遊びは控えましたが、全く外出しなかった訳ではなく、今日は親父宅まで車で出掛けて行きました。
親父は、会うなり「今日はポルシェで来たのか」と、車を言い当てました。
(なお、親父には964とM5を持っている事は内緒なので、GT2かエキシージの二択なのですがね)
親父はマンション住まいで、且つ 6階フロアである為、GT2が見えたわけではありません。
親父曰く、GT2は「エンジン音が大きい」のだそうです。
この「エンジン音が大きい」という感想は、私には以外に思えました。
GT2は排気の流路にターボチャージャーがあって流れを阻害する為、高性能NAエンジンの様な官能的なサウンドではありません。
GT2の数少ないウィークポイントがエキゾースト・ノートだと思っていたくらい。
なので、排気音の音量自体も、然程大きくないと思っていたのです。
まあ、国産の普通の乗用車に比べたら少しは迫力あるとは思っていましたが、エキシージと比べて違いが判る程、音量に違いがあるとは思っていませんでした。
親父の指摘を聞いた後、帰宅の途についた時にエキゾースト・ノートを気にしながらGT2を運転しましたが…そんなにエンジン音大きいかぁ?
馬さんや牛さんの様な爆音ではないし、最近のポルシェで選択できる スポーツエグゾースト が付いたカレラやケイマンの方が迫力あるサウンドを奏でている気がするのですが…。(以前乗っていた981ケイマンGTSの方が音質的にはGT2よりも快音と感じていました)
これって、最近のポルシェはパフォーマンス面だけではなく、音質に至るまでチューニングしているって事なんだと思います。
今や、カレラや718は全車ターボエンジンになっています。
本来なら、排気システム上に障害物となるターボチャージャーがあるのだから、当然“抜け”は悪くなる筈ですが、排気音に対する不満はあまり聞きません。(718のフラット4が“スバルっぽい”と言う指摘がありますが、フラット6からフラット4に変更したのだから、そうなってしまうのは当たり前)
ダウンサイジング・ターボ(ポルシェに言わせれば、ライトサイジング・ターボ)であっても、気持ちのいい排気音を聞かせる…ポルシェ・サウンドをデザインしているって事でしょう。
ただ、それって本来のポルシェ・サウンドではないのではないかと思っちゃいました。
「フェラーリは楽器です!」と言ったフェラーリ・オーナーの方がいらっしゃいました。
フェラーリにとって、官能的なエキゾースト・ノートは無くてはならないものでしょう。
でも、ポルシェってそうじゃない。
ポルシェは、排気系のチューニングはパフォーマンスだけを考え、官能的な音など求めない。その代わり、エンジンが発するメカニカルノイズまで含めたもの、それがポルシェ・サウンドだと思うのです。
ポルシェって空冷エンジンだったじゃないですか。
空冷エンジンは、エンジンブロックに冷却水を通す構造が存在しません。
余計な構造が無いだけでなく、水による音の吸収もない為、エンジンから発生する音がダイレクトに聞こえます。
そう、空冷ポルシェは、マフラーから発せられるエキゾースト・ノートだけではなく、エンジン本体が発する爆発音も含めて、ポルシェ・サウンドなのです。
だから、色気の無いバラバラと言う音も、ポルシェ乗りにとっては「フラット6が仕事をしている」と思わせてくれるサウンドと感じられる。
昔のポルシェ・サウンドって、ポルシェを理解しない人にとっては単なる雑音・騒音かもしれません。
でも、そのサウンドは発生する必然性のあるものなのです。
GT2のエキゾースト・ノートが官能的じゃない事がウィークポイントだと思う事も改めます。
GT2の最高のパフォーマンスを引き出した結果として発生しているサウンドなのだから。
でも、マンションの6階からでも分かる音だとは思わなかったなー。
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Porsche・GT2 | 日記
Posted at
2019/01/21 00:32:50