
トヨタは、他のメーカーよりも車の名前を大事にしている印象があります。
クラウンは現行車で15代、カローラは12代と代を重ねています。
ライバルである日産がセドリックをフーガ、サニーをティーダ(ラティオ)へと変えていますから対照的ですよね。
これはトヨタが現行ユーザーを大事にしているからだと思います。
もちろん、日産が現行ユーザーを軽んじているという訳ではありません。ただ、現行ユーザーを守るよりも、新規のユーザーを開拓したかったのでしょう。
名前を守る事に関しても、トヨタの強さが分かろうというものです。
そんなトヨタでも、かつてのメインストリームであるセダン系、カローラ、カリーナ、コロナ、マークⅡ、クラウンで、生き残っている名前は上記の2車種だけです。
カリーナはアリオン、コロナはプレミオと名前を変えて生き残りを賭けましたが、セダン不人気の中、今や風前の灯の状態です。
セリカとシャーシを共通化して生まれた事で、『足のいい奴』と言われたカリーナ
BC戦争と言われ、ブルーバードと熾烈な販売競争を繰り広げたコロナ
私より上の世代の人には、これらの2車種に思い入れがある人が多いのではないでしょうか。
そんなカリーナ・コロナの中でも、私が印象に残っている車がコレ。
カリーナEDです。
まだ、衝突安全性が声高に言われる前、日産が自慢していたピラーレス4ドアHTを トヨタで初めて採用した車、ただ、それ以上に衝撃的だったのは 4ドア車でありながら1310mmしかない車高でした。
その例を見ない低いスタイリングは、当然居住性にも悪影響があり、徳大寺有恒氏を始めとした自動車評論家たちから酷評されましたが、そのスタイリッシュさが受け、大ヒットを記録、兄弟車のコロナEXIVやカローラセレス/スプリンターマリノ、日産プレセア、マツダペルソナ、三菱エメロードなどのフォロワーを生みました。
徳大寺有恒氏はこれら低全高の4ドア車をナンセンスと切り捨て、「ドイツ車にはこんな愚かな車は無い」というような事を言っていましたっけ。
でも、今やドイツ車は、メルセデスのCLSや AMG GT4ドア、BMWのグランクーペ、アウディA5/A7スポーツバックといった低全高の4ドアクーペが花盛り。
徳さん、これらの車たちを見たら、何と言ったでしょうね?
そんな、先見の明があったカリーナEDも今は無く、ピラーレスはもちろん、4ドアHTなる車も、今やラインナップから消えました。
昔は、マークⅡやクラウンは、オーナーカーは4ドアHTで、セダンは社用車やタクシーと相場が決まっていたのですがねぇ。
実用性はセダンに劣る為、徒花的車だったのかもしれませんが、あの頃はそれはそれで華やかでした。
案外、クラウンなどの所謂ハイソカーが実用的なセダンになり、華が無くなってしまった事が、車離れに繋がっているのかもしれません。
豊田社長、レクサスで4ドアHT、作ってみませんか?
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昔の名前の車たち | 日記
Posted at
2019/12/14 00:07:58