
現在のF1において、最速ドライバーと言えば ルイス・ハミルトンでしょう。
優勝回数、ポール獲得数、そして チャンピオン獲得回数など、現役選手としては他を圧倒しており、歴代のドライバーと比べても、上回る成績をあげているのはミハイル・シューマッハのみであり、その記録すら射程圏にあります。
もっとも、その勝利&PPの多くは、2014年からF1を支配する最強メルセデスのマシンによるものであり、マシンの性能が同等なら、現在でもマックス・フェルスタッペンは、ルイス・ハミルトンと同等の成績を収められるドライバーだと、個人的には思っています。
でも、ファンの夢としては、時空を超えて、往年の名ドライバーと比べてみたくなるものです。
前述の、ミハイル・シューマッハとルイス・ハミルトンでは、どちらが強いのか?
伝説のレーサー、アイルトン・セナとルイス・ハミルトンでは、どちらが速いのか?
そうは言っても、当時と今のF1は違いすぎます。
昔のF1は、タイヤ交換義務は無かったし、レース展開を面白くするためにグリップ性能をわざと低下させることもありませんでした。(複数メーカーによる『タイヤ戦争』の時代は、鬼のようなグリップ性能だったでしょう)
追い越しを容易にするためのDRSもありませんでした。(その代わり、空力は今ほど突き詰められてはおらず、空気の乱流の影響が少ないために前車に接近可能=追い越しも今より容易だった)
そもそも、昔のF1のステアリングには、今のようなモード切替の為のスイッチ類は無く、ドライバーは純粋に運転だけ(ステアリング操作、ペダル操作、シフト操作)行っていました。(昔は、Hパターンのシフトノブで、クラッチペダルを踏んでシフトチェンジをしていた)
マシンもルールも違うので、直接比較など出来る筈がありません。
ですが、あるデータだけを膨大に積み上げることで、
歴代F1の最速ドライバーを割り出したという記事がありました。
マシンの差も、タイヤ性能の差も、レギュレーションの違いも、開催されたサーキットの違いも影響を与えないデータ。
それは “チームメイトに対するドライバーの予選パフォーマンス” です。
F1とAmazon Web Servicesが、1983年以降のデータを 人工知能に機械学習させた結果、以下のようなランキングになったそうです。
1.アイルトン・セナ - 0.000秒
2.ミハエル・シューマッハ - 0.114秒
3.ルイス・ハミルトン - 0.275秒
4.マックス・フェルスタッペン - 0.280秒
5.フェルナンド・アロンソ - 0.309秒
6.ニコ・ロズベルグ - 0.374秒
7.シャルル・ルクレール - 0.376秒
8.ヘイキ・コバライネン - 0.378秒
9.ヤルノ・トゥルーリ - 0.409秒
10.セバスチャン・ベッテル - 0.435秒
11.ルーベンス・バリチェロ - 0.445秒
12.ニコ・ヒュルケンベルク - 0.456秒
13.バルテリ・ボッタス - 0.457秒
14.カルロス・サインツ - 0.457秒
15.ランド・ノリス - 0.459秒
16.ダニエル・リカルド - 0.461秒
17.ジェンソン・バトン - 0.462秒
18.ロバート・クビサ - 0.463秒
19.ジャンカルロ・フィジケラ - 0.469秒
20.アラン・プロスト - 0.514秒
1位がアイルトン・セナと言うのは納得ですね。
2位 ミハエル・シューマッハ、3位 ルイス・ハミルトンも順当でしょうか。
ハミルトンとマックス・フェルスタッペンの差が 0.005秒と僅差なのは、私の予想通り、マシン差が無ければ 2人は同等の速さを持っているという事の証明でしょう。
意外なのは、8位 コバライネン と 9位 トゥルーリ ですね。
それなりに良いドライバーだとは思いますが、ベッテルより速いっていうのは、ちょっとあり得ないんじゃない?
アラン・プロストの 20位も意外ですね。
セナ・プロ時代、予選でセナに差をつけられたため、セナほどの速さのイメージは無いかもしれないけど、遅いドライバーではありません。(それとも、88, 89年のセナとのタイム差が、ランキングに影響しちゃってるのかな?)
マンセルや、ハッキネン、ライコネンがランクインしてないのも不思議だし、バトン(17位)とバリチェロ(11位)の2人は、ブラウンGPの時のチームメイトだけど、明らかにバトンの方が速かったよなぁ。
ビッグデータをAIに食わせて導き出された答えって、なるほどなーと思わせるものばかりだけど、年間16~21戦程度じゃ、サンプル数が少な過ぎるのかもしれないなぁ。
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F1 | 日記
Posted at
2020/08/20 23:27:46