
昨日のブログで、ジュリアーノ・アレジのスーパーフォーミュラ初優勝について書きました。
ジュリアーノ・アレジは、ジャン・アレジの息子という事で注目しておりました(後藤久美子の息子って事はどうでもいい)が、TOM’Sチームっていう事も注目する理由の1つにありました。
TOM’Sは昔から好きなチームなんです。
昔って言うといつから? ってなりますが、この頃からです。
ヘッドライト位置が特徴的なこの車は、TOYOTA TOM'S 85C-L。
まだトヨタがワークスでル・マン参戦をしていなかった頃、TOM'Sは「童夢」と日本初のグループCカーを共同で開発、1985年にル・マンに参戦しました。
共に注目していた、アレジとTOM’Sチームの優勝なので、ちょっと嬉しくなったんですよ。
アレジとTOM’Sチーム 舘信秀監督のインタビューは以下の通り。
ジュリアーノ・アレジ
「本当にいいスタートができました。スタートのあとすぐにセーフティカーが入り、そこからリスタートになってからも、最初は(天候の影響もあり)難しかったですね。簡単ではなかったですが、ペースをコンスタントに維持して走りました」
「ウエットでのスタートはGP3やFIA-F2でも経験していますが、スーパーフォーミュラはまったく別のカテゴリーですから、全部が違いました。前回の鈴鹿ではスタートもあまり良くなかったので、今回いいスタートを決めれたことが本当に嬉しいです」
「(赤旗中断中、再開を)待つのはドライビングより難しかったです(笑)。(クルマの中でじっとして)動かないでいると腰が痛くなりましたが、一度降りて、トイレに行ったりしていたので大丈夫です」
「優勝のために勉強を続けていますが、こんなに早くも優勝するとは考えていませんでした。僕が集中するべきことは、スーパーフォーミュラでどうやってもっと速く走るかを学ぶこと、それだけでした」
「(次の参戦があるとしたら)また0からのスタートになるので、僕のメンタリティ、考え方は同じですね。サーキットを学んで、どうやって速く走るかを考えることに集中するだけです。毎回優勝したいですけど、あまりポジションは考えず、です」
TOM’S 舘信秀監督
「大変荒れたレースで、最後まで走ることはできませんでしたけど、素直に嬉しいです」
「昨日も降ったり止んだりと大変荒れたコンディションでしたが、非常にチーム全体が落ち着いていましたし、なんといってもジュリアーノ・アレジ君が一番落ち着いていて、いいタイミングでタイムを出したと思います。昨日のオペレーションは本当に上手だったと思います。去年のチャンピオンチームなので、ピットロード出口側の一番前だったということも非常に有利に働いたと思いますけど、それをうまく利用して、予選のやり方も上手でしたが、まさかワンツーを獲れるとは思っていませんでした。予選でワンツーという結果で、昨日から本当に、チームとしてはうまくやったなというふうに思います」
「(決勝中の心境は)少し、今までにない感じだったというか……息子が走っているかのような気持ちでしたね」
「ジュリアーノには申し訳ないけど、僕はまだまだだと思っていました。なので、あんなに完璧な予選とレースをしてくれるとは、正直思っていませんでした。なので、レース中はミスをしなければいいなというふうに、親心のように思っていましたね」
これを見て、ウルっと来てしまいました。
コアなモータースポーツファンならご存じでしょうが、TOM’S の舘監督の息子さん 舘信吾選手は、1999年に、全日本GT選手権(現在のSuper GT)の参戦マシンであるスープラでのテスト走行中に事故死しています。
息子の死、父親として、どんなに無念だったでしょう。
しかも、その時の車が、自分も開発に携わっている車(スープラ)だったのですから。
普通の人だったら「自分がレースに携わっていなければ、息子は死なずに済んだかもしれない」って思ったかもしれません。
しかし、舘さんはTOM’S の代表取締役会長として、TOM’S のチーム監督として、レースに携わり続けました。
そして、2006年には「信吾が、今年から出ろって言ってる気がする」とコメントし、フォーミュラ・ニッポン(現在のスーパーフォーミュラ)への参戦を決めたのです。
息子さんへの思いが込められたスーパーフォーミュラで、ジュリアーノ・アレジの走りに息子の姿を思い浮かべた舘監督。
ちなみに、アレジは現在21歳、息子さんの舘信吾選手が亡くなった時の年齢(享年 21歳)と同じです。
もしかしたら、ジュリアーノ(←あえてファーストネームで)にとって、舘監督は“日本での父親代わり”になるかもしれませんね。
来季のスーパーフォーミュラのシートは、アレジで決まりでしょうか?
ちなみに、舘監督のインタビューには続きがあります。
「ジュリアーノは、これからが楽しみになってきましたね。少し時間がかかると思っていたので、スーパーフォーミュラ・ライツからじっくりと、時間をかけて育てていきたいなと思っていましたが、すぐにレギュラーメンバーでもいいような気持ちがしています。少し、中嶋一貴には申し訳ないけど(笑)」
「今日の(宮田)莉朋(4位)はスタートが少し上手ではなかったですね。でも走れば結構速かったので、うまくスタートしていれば、そのままワンツーというのもあり得たのかもしれません」
「次戦、一貴どうしようかなと思ったのですけど(笑)。そうですね、また次戦も優勝を目指して頑張りたいと思います」
え"っ、一貴は もうシート喪失ですかっ!?(爆)
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2021/05/17 22:38:12