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2022年04月20日

スーパーカーの歴史

スーパーカーの歴史 前回のブログで、AUTOMOBILE COUNCIL で「スーパーカードリーム」というテーマで展示があった事を書きました。


しかし、実は本当に語りたかったのは今回のブログの内容だったりします。


“スーパーカー” の元祖と言ったらどの車なのか?


一般的に “スーパーカー” の歴史は、この車から始まったと言われています。



ランボルギーニ・ミウラ(1966年~1973年)



イタリアのアウトモービリ・ランボルギーニが、1966年3月ジュネーヴ・モーターショーにて発表した、V型12気筒エンジンをミッドシップに横置きした車こそ、“スーパーカー” の元祖と言える車です。



ミウラという名前が付く前、1965年のトリノ・ショーでベア・シャーシのみが発表されました。



当時のロードカーはFRが一般的で、ミッドシップ車はルネ・ボネ・ジェット(仏)が有った程度。


そんな時代に、V12をミッドに搭載する訳ですから、市販車ではなくレーシングカーと思った人もいたそうです。




しかし、翌年の1966年のジュネーブ・ショーで流麗なボディを纏ったミウラが登場するとたちまち大評判となり、世界中の富豪たちから注文が殺到します。




まぁ、当時のライバル車と言えば、フェラーリが275GTB/4だった訳です。



2世代くらい違うんじゃないか? と思っちゃいますね。


フェラーリは 1968年に365GTB/4発表しますが、それでもミウラと違い 依然としてFRのままでした。







スーパーカーらしいスーパーカーはミウラだけ。


そんな状況は、ミウラの次の世代で大きく変化します。


フェラーリ365GT4BB(1973年~1976年)



遅ればせながら、フェラーリも365GT4BBでフラッグシップのV12モデルをミッドシップ化します。


365GTB/4に引き続き、ピニンファリーナのレオナルド・フィオラヴァンティの手によるボディを纏った365GT4BB。


BBという車名はベルリネッタ・ボクサー(Berlinetta Boxer )の略で、「2ドアクーペ」「水平対向エンジン」を意味します。(もっとも、実際には水平対向ではなく180°のV型エンジンですけど)





その一方で、ミウラでスーパーカーの世界を作り上げたランボルギーニは、ミウラの後継として、1974年にカウンタックを発表しました。


ランボルギーニ・カウンタック(1974年~1990年)




もっとも、量産車のカウンタック LP400が登場したのが 1974年であり、プロトタイプのLP500は1971年のジュネーブ・ショーで発表されていましたけど。



フェラーリ(ピニンファリーナ)が、曲線基調の流麗なボディスタイリングであるのに対し、カウンタックは直線基調の前衛的なスタイリングをしていました。


上方に開くシザースドアといい、それまでの自動車の概念を吹き飛ばすようなスタイリングをしたカウンタック。


何しろ、“カウンタック”という車名の由来は、イタリア北西部ピエモンテ地方の方言で驚きを表す感嘆符“contacc”から来ているのですからね。

カウンタックのプロトタイプ(LP500)をジュネーブ・ショーに展示すべく作業に追われていた時期に、ランボルギーニとベルトーネ両社でストライキが勃発。
会社の施設が使えなくなった為、止む無く トリノ(ピエモンテ州)近郊の納屋にて徹夜作業を行っていた。
そこに、納屋の近所に住む農夫が、深夜に物音がするのを不審に思い、納屋の様子を確認しに来たのだが、プロトタイプを見て驚きのあまり “contacc” と叫んだ。




この、常識から逸脱したスタイリングを設計したデザイナーは、ミウラと同じベルトーネの マルチェロ・ガンディーニなのですが……何か違和感がありませんか?


ミウラって、曲線基調の流麗なボディスタイリングじゃないですか。



しかし、ガンディーニは、カウンタックだけではなく、ランチア・ストラトスやシトロエンBXなど、その後に生み出したスタイリングは軒並み直線基調なんですよね。


実は、ミウラの原案は ガンディーニがベルトーネのチーフデザイナーになる前の前任者 ジョルジェット・ジウジアーロ だと言われています。(ガンディーニは、ジウジアーロの置き土産を仕上げた……諸説あります)


確かにミウラのドア後端部のラインは、ジウジアーロがデザインした マセラティ・ボーラのそれとよく似てます。








そう、マセラティも この時期にスーパーカーを作っていたんですよね。


マセラティ・ボーラ(1971年~1978年)



ランボルギーニやフェラーリとは違い、V12エンジンではなく、ギブリから流用されたV8エンジンを搭載していました。


その所為か、パワーは 310psとライバル2車に比べ て劣っていましたが、4.7ℓと排気量は一番大きかった事もあり 最大トルクは46.9kgmと強力でした。



ただ、やはり V12搭載車に比べれば華が無く、530台を生産した後 一代限りで消えました。


まぁ、マセラティ自体が破産寸前まで追い込まれていたので、後継車の開発など出来っこなかったのですが。





こうしてみると、やはり “スーパーカー” と言えばイタリアだなぁと思います。


フェラーリ、ランボルギーニ、マセラティといったメーカーはもちろん、ピニンファリーナ(レオナルド・フィオラヴァンティ)、ベルトーネ(マルチェロ・ガンディーニ)、イタルデザイン(ジョルジェット・ジウジアーロ)といったデザイナーの存在も大きかったんだと思います。


この時代のイタリアって凄かったんですね。
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Posted at 2022/04/21 01:41:11

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