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2024年03月04日

熱狂が冷める電気自動車

熱狂が冷める電気自動車 前回のブログで、BEVの実態を顧みずに「今すぐBEVに舵を切るべき」とかいうトンデモ主張のWeb記事があった事を取り上げましたが、今度は真逆の意見の Web記事を見つけました。


それは、文春オンライン の記事で 山本一郎氏の書いた記事で…



 熱狂が冷める電気自動車(EV)のミライ「イメージで環境にやさしいとか言ってくれんなよ…」



記事を要約すると、BEVの廃棄、特にBEVに大量に搭載されているバッテリー処理が確立されていないのだから、「EVは環境にやさしい」と言う謎の主張で安易にBEVを増やすな というもの。


いや、全くその通りです。


元々、エンジン車にも使用されるバッテリーですら廃棄処理は厄介なものだったのだからちょっと考えればわかりそうなものなのに、『走行時にCO2を排出しない』と言う一点だけで EV=環境にやさしい車 になってしまいました。


しかし、大前提である筈のCO2排出量にしても、BEV製造時や 充電用電力の発電時に排出するCO2を考えれば、決してBEVはCO2排出量は少なくない。


その上、BEVに大量に搭載されるバッテリーが環境破壊の元凶ときた。


採掘現場からレアメタルやレアアースを採掘される際もそうだし、生成時の環境破壊に至っては規制の緩い国でないと生成できないものだって有ったりもします。


しかし、そんな事を棚に上げて BEV=環境にやさしい車 という構図を推し進めてきたのが「BEVの熱狂」なのです。





強引に進めたBEV化の流れによって普及し始めたBEVですが、当然ながら次のフェーズでは廃棄される事になる訳で。


そして、当然の様にBEVの廃棄、特にバッテリーの廃棄が問題となっているのですよ。


大容量バッテリーの処理が進まない理由は


・バッテリーに含まれる成分が各社で異なる(同じ会社でも車種によって異なる)

・成分が明確になっていない為、試行錯誤で触媒や工程をセットアップする必要がある

・中国製EVには有害物質が含まれている場合がある(中には水銀が含まれていた事も)


これらの理由から、真面目に処理するとなるとコストが掛かる訳ですから、山中に不法投棄するような悪徳業者も出かねない訳です。


また、本来なら中古バッテリーから取り出した物質をリサイクルすれば良いのですが、誰だってコスト高になる物は使いたくないので、採掘現場から採掘された鉱物を使用する事になるでしょう。


リサイクルしたものが売れなければ、コストを掛けて処理するだけ赤字になりますから、廃棄処理も進まなくなります。


そりゃ、某国で ”EV墓場” が出来上がるのも無理はないでしょう。







本来なら、BEVの新車販売時にあらかじめ廃棄処理に掛かる費用を上乗せすべきなんでしょうが、BEVの適正なリサイクル料金っていくらくらいになるんでしょうね?


BEVには購入補助金があり、その目的は「クリーンエネルギー自動車の利用によって地球温暖化や大気汚染の原因となる自動車の有害な排出ガスの排出量低減に貢献すること」だそうですが、真に環境破壊を防ぐのであれば廃棄処理費用(*)も補助金として計上しておくべきなんじゃないですかね?(*:無論、BEV販売時には処理内容が明確になっている必要があり、怪しげな物質が含まれる一部の中華製BEVの販売を防ぐ事も出来る)


そして、BEV購入時に掛かる ”購入補助金””廃棄処理補助金” を提示し、それらの原資が税金である事 もちゃんと説明した上で、それでも BEVを普及させるべきなのかを国民に判断させるべきだと思います。





BEVにも良い点があるのは私も理解しています。


発進時の圧倒的なトルク感。

ほぼ無音ながらシームレスに加速する独特なドライブフィール。

アイドリングが不要で、且つ減速時にはエネルギー回収が出来る、都市型交通に向いている特性。

近郊にガソリンスタンドが無くても、家庭用電源でも充電出来る便利性。(急速充電施設となると、途端に不便になるが…)


BEVを選択する理由として、環境ではなく、上記の理由を上げている人に対しては「BEV、いいですよね」と言えます。


しかし「環境に優しいBEVにしました」と言う人には、一度 上記のWeb記事を読んでみてくれと言いたいです。
ブログ一覧 | 日記
Posted at 2024/03/06 03:34:57

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今すぐBEVに舵を切るべきなのか?
タケラッタさん

この記事へのコメント

2024年3月6日 13:07
あと、「BEVの墓場」になっている理由として、迂闊に分解できないからというのがあります。
リサイクル方法が確立していなくても、解体だけはしてバッテリー以外はリサイクルすればいいようなものの、それもできません。BEVのバッテリーは危険物なので、分解してしまったら専用の保護ケースに入れないといけないためです。同じ理由で、分解したバッテリーをトラックに山積みにして運ぶこともできません。今の解体業者には手に負えず、厄介なのです。
日産は今頃になって、リーフのバッテリーをリユース(リサイクルではない)する共同開発製品を出しました。動きが遅すぎ。
コメントへの返答
2024年3月7日 9:53
BEVに関してはツッコミどころ満載過ぎて、到底、ブログ一回では書き切れませんよねぇ💦
もちろん、BEVにだって長所はあるし、ガソリン車じゃ到底敵わない利点もあるのですが、BEV推進派が 明かなBEVの短所を触れずにいるから、BEVに否定的な意見が噴出するわけで…。

「環境にやさしい車」から「環境破壊の代名詞」になりかねないこの状況。
以前にも同じような事があったと思ったけど、2009年に当時の鳩山首相が国連で「日本の温暖化ガス25%削減」をぶち上げた際、CO2を排出しない原発の新設を考えていた事を思い出しました。
この時は、その後に福島の原発事故があったので原発の新設は行われませんでしたが…
2024年3月6日 20:31
普通に考えたらこうなる可能性があるのは十分わかったのに 突き進んでしまったのは 集団心理の恐ろしさですね。
コメントへの返答
2024年3月7日 10:02
まぁ、環境を語る輩は普通じゃないのが多いですから。

クジラを守る為なら船を沈める事(≒人殺し)も厭わなかったり、
環境を守ると称して美術館で美術品にペンキをばら撒いたり、
「今すぐエンジン車をヤメロ!」というデモに参加する為に、世界中をジェット機で飛び回ったり…

普通に考えたら、そうはならない筈なんですがねぇ…
2024年3月8日 22:03
環境に良いかどうかはファクターが多すぎて、どこを切り取るかで全く結果が変わっちゃいますよね😅
そもそもで言うと、どんな機関のクルマだって環境に悪いし、人間の活動は狭義な環境に悪い、笑。
コメントへの返答
2024年3月13日 9:51
>ファクターが多すぎ
まさにソレですね。
BEVが得意とするシチュエーションもあれば、その逆もある。
また、まだ解決されていない問題点もある。
それらに目を瞑り(文字通り)盲目的にBEV化に突き進んだ結果が…
よくSFモノのテーマにもなりますよね。
「人類自体が地球に巣食う害虫」で、神が人類を滅ぼす為に災厄をもたらすって感じで。

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