
ジュリアの納車から約半年。
まだ、ちゃんとしたインプレッションを書いていませんでしたね。
話は若干日時を遡りますが、
先週の土曜日、道志みちや箱根の峠道をジュリアで走らせた感想を書きたいと思います。
まぁ、道志みち も 箱根の峠道 も、遅いペースカーがいたお陰で、自分のペースで走ることは出来なかったんですがね。
まずは道志みち。
走り出して気が付いたのですが、ジュリアで道志みちを走ったのは、これが初めてでした。(それもあって、インプレ記事を書こうと思ったのです)
元はと言えば、ワインディングを楽しみたくて選んだ道志みちでしたが、ジュリアの図体はちょっと大き過ぎに感じました。
特に、宮ケ瀬方面から合流してから、月夜野辺りまでの細いワインディングロードは、部分的に拡張されてはいるものの、絶対的にはまだまだ細いです。
まぁ、道志みちをロータスで走る男には、ジュリアの全幅:1865mm、車重:1710kg はいかにも巨体に思えますわな。(汗)
前は抑えられちゃっていますが、DNAモードを Natural から Dynamic に変更し、ATもマニュアルモード&パドルシフトで遊びます。
Dynamic にすると、マフラーのバルブが開いて威勢のいい音がします。
脚もグッと硬く引き締まり、ワインディングを気持ち良く駆け抜けられますが……ハンドルの重さは Natural のままなので、私にはハンドルだけが軽過ぎな気がしました。
まぁ、この辺は ロータスで重ステに慣れている男の戯言だと思ってください。
さらに DNAモードを Race に変更。
最早、エキゾーストノートは “爆音” です。(汗)
ATモードで Race を選択するとこんな表示が出るくらい、車の方がドライバーに覚悟を強要します。
ですが……
このマニュアルモードがいただけない。
まず、パドルシフトしようとすると、ハンドルと同期して回ってくれないパドルは、ハンドルを大きく切り込んでいる時に操作がし難いです。
もちろん、シフトノブでも変速は出来るのですが……シフトノブの一番上にパーキングブレーキを掛けるスイッチがあり、走っている最中にも簡単に押せちゃうのですよ。
もう少し、誤操作を起こし難い設計をしてくれませんかねぇ。
また、ハンドルを切っている時、ハンドルのスポーク部でタコメーターが見えなくなるのも ×。
その点、ポルシェのセンター タコメーターは視認性抜群。
使い勝手を取るか、デザイン性を取るか、この辺は国民性なんですかねぇ?
視認性と言えば、メーターパネル内の液晶モニターの表示もイマイチ。
Natural/Dynamic の時は、デジタルでスピードメーターになっているのですが……
Raceモードにすると、シフトインジケーターに変わり、スピード表示 その他諸々が消えてしまいます。
『走りに専念する時、必要なのはスピード表示よりも シフト表示』、その哲学には理解を示しますが……そもそも シフト位置なら左上に表示されているのです。(M1 とは “マニュアルモード”、“1速” の意味)
同じ情報を2つ載せるよりは、もっと複数の情報を与えて欲しいです。
E60 M5のヘッドアップディスプレイは、Mモードにするとグラフィックでエンジン回転数を表示してくれて良かったなぁ。
話を走りに戻しますが、Raceモードにすると さすがにレスポンスは一際良くなります。
但し、それでもトルコンAT故でしょうか? ダイレクト感は乏しいです。
十分 速いことは速いのですが、楽しいかと言うと これはマニュアルには敵わない。
もしもトルコンATではなく DCTだったら印象は違うものになっていたのかもしれませんが……。
あとは燃費ですかねぇ。
Raceモードにして、マニュアルモードで少し回し気味の運転をしていたとは言え、先頭を抑えられていた為、決してペースは速くありませんでした。
なのに、センターの液晶ディスプレイの右下にある、走行可能距離がみるみる減っていくのです。
さっきまで400km近くあったものが、気が付いた時には200kmを割り込むという、一気の減り。
ただ、本当に燃費が悪いのかと言えば、オンボードコンピュータのソフトウェアの問題と言う気もします。
山中湖から箱根に向かう為、山越えした後、御殿場まで続く長い下り坂では、200kmを割り込んでいた走行可能距離がぐんぐんと伸びていき、遂には600kmを越えました。(Max 624kmを記録)
この後、箱根に向かう乙女峠までの上り坂では、またまた200kmを割り込むのですが……。
燃料消費の計算が、上り坂/下り坂で左右され過ぎです。
果たして、実態を示した数字なのか否か。(私は “イタリアン” な詰めの甘さだと予想します)
箱根に入り、道志みち よりは道も広く、ジュリア向きの峠道を走った印象は……
ここでも、ペースカーにペースを抑えられ、気持ち良く走ることは出来ませんでしたが、道志みち(特に相模原市側)よりは走りやすい気がしました。
シャーシセッティングの良さでしょうか、気持ち良く曲がってくれて、ここではボディの大きさ、重さは気になりませんでした。
ただ、ギア比が、2速だと回し過ぎで、3速だとスピードが出過ぎと、イマイチでした。(510psもありますから、2速で回し過ぎた場合も、3速でスピードが出過ぎた場合も、頑張っちゃうと結構危ないです)
2速と3速の中間辺りだと走りやすい気がします。
まあ、8速ATの2,3速ですから、6速MTの2速辺りかもしれませんね。
実は、ジュリアの初期モデルには本国仕様に限られますが、6速MTがありました。
そいつなら、箱根はもっと楽しいと思います。
【総評】
マニュアルモードはあるものの、自分でパドルシフトさせて走るには操作性がイマイチ。
箱根などの峠道を気持ち良く走るには、ギア比がイマイチ。
ただ、湾岸などの真っ直ぐな道を飛ばすという使い方は、この車の場合は勿体無いと思います。
脚は良いし、良く曲がりますから、それなりの峠道があれば……
想定するアベレージスピードが違うのでしょうかね?(イタリア人は飛ばすんだろうなー)