
日産自動車は11月12日、2020年度の上期決算を発表しました。
ちなみに、昨日は大作ブログ(笑)を執筆していた為、一日遅れとなっています。(汗)
先日、
トヨタの第2四半期決算についても、ブログに書きました。
トヨタの第2四半期の営業収益は5199億円の黒字、さすがトヨタって感じの決算内容でした。
トヨタだけではなく、他のメーカーも、新型コロナウィルスの影響を受けて壊滅的だった第1四半期(4~6月)から、第2四半期(7~9月)は急回復。
特に9月は、トヨタが約84万2000台(+11.7%)、ホンダが約47万3000台(+9.9%)、スズキが約29万3000台(+19.1%)、スバルが約9万6000台(+13.0%)と、4社が 9月としての過去最高を記録した事は
既報 の通り。
そんな中、日産(と三菱)だけは2桁のマイナス(日産は-20.0%、三菱-39.9%)と厳しい状況が続いていました。
各社が上期決算を発表する中、日産だけが決算を発表しないものだから、もしかして決算発表出来ないくらいヤバいのかと思ってました。(汗)
ようやく発表された日産の上期決算は最終赤字3299億円と、やはり厳しい状況に変わりは無いようです。
通期予想は最終損益が6150億円の赤字を見込むとの事ですが、これは当初予想(6700億円の赤字)から550億円改善していますから、少しは明るい兆しがあると言えるかもしれません。
業績見通しを上方修正した要因は、販売台数が当初予想の2.1%増の見通しだというのですが……大丈夫かなぁ?
「販売台数は下期に前年並みに回復すると見込んでいる」って言うけど、その根拠は?(9月も-20.0%ですよ?)
Nissan NEXTでぶち上げた「12の新型車を投入」も、殆どが2021年の登場の様ですが……
って言うか、キックス と 新型コンパクト(次期ノートですね)以外、ほぼ海外向けの車じゃん!
多分、フェアレディ、ローグ(エクストレイル)、アリア以外は、国内投入は無いでしょう。
まあ、株式会社ですから、儲かる場所で、儲かる車だけを売るっていうのも分からないではないですが……もう少し “本国” を大事にして欲しいですねー。
内田社長は記者会見の最後を
「日産はこんなものじゃない」と言って締めくくったようですが、だとしたら
“こんなものじゃない” っていう実力をもっと早くに発揮して欲しかったですね。
さて、日産の現状を考えると、現首脳陣の主張は強がりにしか聞こえないものの、希望を感じるニュースもありました。
日産が、10月上旬にオンライン開催したアーヘン・コロッキウムで発表した、次世代e-POWER専用エンジンです。
エンジン形式:1.5ℓ / 3気筒 / ターボ過給
内径x行程 (S/B比):79.7mm x 100.2mm (1.26)
コンロッド長:150.3 mm
圧縮比:13.5
最高出力発揮時エンジン回転数:4800 rpm
バルブトレーン:Roller Rocker
燃料噴射/インジェクター位置:Direct Injection/Central Injection
ターボチャージャー:Fixed Geometry Turbocharger
特徴的なのは、ストロークが100.2mmという超ロングストロークエンジンである事、過給(ターボ)エンジンでありながら圧縮比が13.5という超高圧縮エンジンである事。
これらは、全て高効率のためです。(その為に、直噴だとか、早閉じによるミラーサイクルが採用されている)
このエンジン、期待大です。
実は私、大ヒットとなった日産の e-Power をあまり評価していませんでした。
ストップ&ゴーの多い市街地では、減速時にエネルギー回生が出来るハイブリッド故に燃費は良くなりますが、一定速度で走る高速道路などでは、その利点が生きません。
むしろ、一旦、エンジンの動力を電気エネルギーに変換している為、物理法則上100%のエネルギー変換が無い事から、効率を落している事になります。
なので、私は e-Powerと同じシリーズハイブリッドでも、一定以上の速度になるとエンジンの動力で走るホンダのシステムの方が上だと思っているのです。
しかし、次世代e-POWER専用エンジンはいいです。
発電に徹する e-POWERのエンジンは、広い回転数に及んだドライバビリティは考える必要はありません。
ひたすら、効率の良い回転数で発電に徹してさえばいいのです。(まあ、それなりに発電量の増減に対応する必要はありますが、直接動力に使う場合のようなフレキシビリティはいらないでしょう)
超ロングストロークだと高回転が辛くなりますが、発電に徹する e-POWERのエンジンならば高回転まで回る必要はないでしょう。
e-POWERに特化したエンジン故に達成できた高効率です。
そう考えれば、エネルギー変換によって発するロスも、高効率な専用エンジンとするための必要経費と考えられます。
このエンジン、次期ノートに搭載されるのでしょうか?
だとしたら、次期ノートは相当期待できる車になると思います。
変換ロス故に、ヨーロッパ展開が出来なかった e-POWERも、このエンジンであればヨーロッパ市場でも受け入れられると思います。
「日産はこんなものじゃない」
この言葉は、ライバルが多いEVのアリアより、新型ノート(次世代e-POWER専用エンジン)にこそ相応しいと思います。
だから、早く出してよ、日産さん!
Posted at 2020/11/13 23:59:13 | |
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