
今季、7度目のワールドチャンピオンを獲得したルイス・ハミルトンを欠いたメルセデスGP。
代役にジョージ・ラッセルを起用した事は
既にブログに上げていますが、初日の金曜日は、そのラッセルがFP1、FP2で連続トップタイムをマーク。
予選ではボッタスがレギュラードライバーの意地を見せてポールポジションを獲得してみせました。
ラッセルもしっかりとボッタスに続く2位に入り、ハミルトンの代役の仕事を果たします。
絶対王者ハミルトンがいなくてもメルセデスには死角無し?
しかし、レースではスタートからハミルトン不在の不安が現れます。
前戦で、2番手(ダスティーなイン側)スタートで出遅れたボッタスは、今回はグリップの良いポールポジションを得たにも拘わらずスタートに失敗。
ただ、このスタート失敗の代償はライバル勢が支払うことになります。
3位から抜群のスタートをみせたフェルスタッペンでしたが、出遅れたボッタスに前を塞がれ、ペレスに並ばれます。
3ワイドになり、危険を察したフェルスタッペンは ”珍しく” 引きますが、これをチャンスと見たルクレールがインに突っ込み、ペレスと接触。
2台が絡んだ所為で行き場を無くしたフェルスタッペンがコースアウト、タイヤバリアに突っ込みます。
ルクレールも左フロントを壊しリタイア。
ペレスもタイヤ交換の為にピットインし最後尾となった為、図らずも、ボッタスのミスが、メルセデスのライバルを消し去る事となりました。
メルセデス1-2でレースが進みますが、ラッセルがボッタスを引き離し始めます。
あれ? カーナンバー63はハミルトンでしたっけ?
そう思わせる程、ラッセルの走りは安定していました。
何とかラッセルに追いつこうとするボッタスは、縁石を使って差を詰めようとしますが、ラッセルは無線で「彼は縁石 使ってるの?」と尋ねる冷静さをみせていました。
「まだ限界の走りはしてないよ」、「ボッタスが縁石使ってるならボクも使おうかな」、そんな感じです。
まあ、ボッタスが予選で上回ったとはいえ、その差は僅か0.026秒、しかも 身長180cmの体格に合わないハミルトン用のコックピットで、肩や膝、そしてつま先と、体のあちこちに打撲によるアザを作りながらのドライブだったのだから、同一条件だったら逆の結果になっていた可能性は十分にあります。
実際、レースではそれが現実のものとなりました。(もちろん、コックピットの改善はされていない状態のままです)
楽勝でメルセデスの1-2と思われたレースでしたが、62周目にレースが動きます。
ラッセルがメルセデスで走る為、空席になったウィリアムズでF1デビューしたジャック・エイトケンがコースアウト、バリアにヒットしてフロントウイングを壊します。
コース上に残ったデブリを取り除く為、セーフティーカー導入となります。
この時、メルセデスはする必要のないタイヤ交換(ハードタイヤは60周は走れた筈)を行う為、2台を同時ピットインさせてミディアムに交換。
しかしメルセデスは、この時、タイヤセットを間違えるという致命的なミスをしでかします。
ボッタスは、装着したばかりのミディアムを慌てて外してハードタイヤに戻したものの、先にピットインしていたラッセルは既にピットアウトさせてしまっており、次周にもう一度ピットインさせて正しいタイヤセットに履き替えざるを得ませんでした。
これで、ピット作業で手間取ったボッタスが4位、2回のピットインを余儀なくされたラッセルが5位と、メルセデスは自ら1-2の座を手放したのです。
こんな無様なレース、ハミルトンがいた時にしてたっけ?
まるで最近のフェラーリの様だ。(←失礼!)
それでも新品のミディアムを履いたラッセルは、次々に先行する車をパス、2位まで上がり、さらにトップのペレスとの差を詰めていきますが……
今度は左リヤのパンクチャ―で再度のタイヤ交換が必要になり万事休す。
ボッタスもずるずると後退し、結局 8位でレースを終えます。
14番手まで落ちたラッセルは、ファステストを連発して9位まで戻したものの、間違ったタイヤセットを使ったので少なくてもペナルティ、最悪は失格でしょう。
ラッセルのレースっぷりは、まるでハミルトンを見ている様でしたが、チームがハミルトン不在のプレッシャーを感じていたんですかねぇ。
そう考えると、ボッタスがバタバタした走りを見せていたのも、ハミルトン不在の時に実力を見せなきゃっていうプレッシャーが大きかったからなのかな?
今回、ラッセルの走りっぷりに感心したものの、一番の驚きは改めて感じるハミルトンの存在感でした。
あ、そうそう、今回優勝したのはこの人でした。
ちくしょう、ペレスが勝てたんなら可夢偉だってF1で勝てた筈なのに……。(←アンチ ペレスの独り言でした)
Posted at 2020/12/07 09:00:59 | |
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