
先週、
日本政府が将来的にガソリン車の新車販売を禁止する方向で調整に入った事をブログに上げました。
その時も書きましたが、欧州メーカーはEV化に積極的です。
フォルクスワーゲン、ルノーといった大衆車メーカーから、メルセデス・ベンツ、BMW、アウディといった高級車メーカーもEVをラインナップ。
そして、ポルシェまでも EVスポーツカー、タイカンを発売しています。
「EVのスポーツカーなんて売れるのかな?」なんて懐疑的に思っていたのですが、それなりに引き合いはあるみたいですね。
目撃者曰く、ショールームに訪れた客は「一番いいの(≒速いの)持ってこい!」とか「テスラより速いんだろうな!?」とか言ってるらしい。(汗)
いやいや、EVの速さ(特にゼロ発進)は強烈ですよ。(
5年前に試乗したテスラ モデルS、メッチャ速かったっす)
とはいえ、乱暴な言い方をすれば、EVなんて いっぱいバッテリー積んで、それを生かせる強力なモーターを積めば簡単に速い車が作れます。
バッテリーも、モーターも、外部からの調達ですから、どのメーカーでも同じような車は作れてしまいます。(無論、バッテリー管理とか、EV独特のノウハウは必要ですが)
他社との差別化は難しいんじゃないかとも思うのです。
特に、速いだけでいいなら簡単に作れると思いますね。(ロータス・エヴァイアは 2000psだし)
ただ、EVを普及させようとするなら、そういう分かりやすい速さだけではダメでしょう。
EVの普及を妨げているデメリットは多岐に渡ります。
・高価格
・重量増
・航続距離
・充電時間
・充電施設
・バッテリーの性能劣化
このうち、航続距離はバッテリーを大量に積めば延ばすことは出来ますが、その分 価格は上がり、重量も重くなります。
重くなった分、より強力なモーターを積めば性能は確保できますが、さらに価格は上がる事に……
この流れに沿っているのが欧州メーカーのEVに多いと思います。
メルセデス・ベンツ EQC
アウディ e-tron Sportback
ジャガーIペース
SUVタイプが多いのも、バッテリーを大量に積むスペースだったり、元々重い為に重量増の影響が比較的少ないからじゃないですかね。
価格も高く、1000万円前後と、とてもEVの普及に貢献する価格帯とは言えません。
まあ、欧州メーカーはCO2排出量規制クリアの為、一定数のEVを作らざるを得ない事情があるので、実用性を落とさずにEVを作ろうとすると、こうせざるを得ないんでしょうね。
EVを普及させようと、早くから取り組んだのが国産メーカーでした。
いち早く、軽自動車のEV、三菱 iMiEV と スバル プラグイン ステラ が2009年に発売。
そして、2010年12月に日産リーフが販売開始。
軽自動車から普通乗用車にクラスアップした為、シティコミューターから「普通に使える乗用車」になった筈でした。
しかし、前期型では満充電で走行できるのは 200km、アメリカのEPA基準では117kmとされ、実用上では100km前後だったそうです。
これじゃ使い勝手が悪過ぎますよね。
私は、あえてシティコミューターで行くべきだったと思います。
シティコミューターなら、100km走れれば十分です。
さらに、市街地のストップ&ゴーはEVに向いています。
ゼロ発進は強力だし、減速時には発電出来る、渋滞時もアイドリングが有るわけでは無いのでエネルギーは消費しません。
今はEVの性能も向上しているでしょうから、少ないバッテリー容量でも200kmくらい走れるEVは作れるでしょう。
バッテリー容量が小さければ充電時間も短く出来るし、専用充電施設が無くても一般家庭の100Vで一晩充電すれば翌日の使用に足る分の充電は出来そう。
そんな、普及タイプのEVこそ 日本には向いていると思うのです。
Honda e は まさにこの「シティコミューター」タイプの車です。
走行可能距離は1回の充電で283km、リーフe+ の458km より短いものの、リーフe+の 416万2320円~472万9320円に対して、451万円~495万円と……あれ? 高いんですけど!?
日本でEVを普及させるには、300万円以下の価格でないと難しいんじゃないですかねー。
今一度、軽自動車のEVが必要なんじゃないかなー。
Posted at 2020/12/10 23:07:39 | |
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