
昨日のブログは、F1 日本GPにおける残念な話でした。
回収車両のコース侵入に関する事はネットでも色々と言われていますが、ルールを守っているか否かではなく、大事な事は安全であるか否か……それは、ドライバーの安全だけではないという事。
回収車両のコース侵入に関する問題提起は良いのですが、ガスリーが250km/hオーバーで走っていた事を問題視しないドライバーがいた事は残念でした。
回収車両問題はこのくらいにして……
今回の日本GPが鈴鹿ラストランとなったのが、セバスチャン・ベッテルでした。
今期限りでの現役引退を表明しているベッテル。
当然、最後の鈴鹿になるのですが、何故 ドイツ人のベッテルの鈴鹿ラストランがニュースになるのか?
鈴鹿は、今シーズンの最終戦ではありませんし、ドイツ人のベッテルですから最後の母国GPでもない……ベッテルにとって、ラストシーズンで走るサーキットの1つでしかない筈です。
しかし、日本のファンは分かっているのです。
セバスチャンが鈴鹿を愛してくれている事を。
ベッテルが初めて鈴鹿を走ったのは13年前、2009年の日本GPでした。(前年の日本GPは富士スピードウェイだった)
レッドブル移籍初年度のベッテルは、初めての鈴鹿で優勝、その際
「鈴鹿は、神の手で作られたコース」とまで言っていました。
「初めて鈴鹿を走ったときから、ここは特別な場所だった」
「特にセクター1は独特の雰囲気がある。だから、ホームストレートを全開で駆け抜けて、1コーナーに進入していくとき、僕はヘルメットの中で『よし、始まるぞ』って、いつも自然に笑みがこぼれているんだ」
「神様が作ったのかどうかはわからないけど(笑)、このサーキットには確実に何か精霊みたいなものが宿っているということをいつも感じながら走っていた」
元々 鈴鹿は、ベルギーのスパ・フランコルシャンと共にドライバーに支持されるサーキットではありましたが、ここまで鈴鹿を愛してくれるドライバーはいないんじゃないかと思います。
そんな愛する鈴鹿が、2020、2021年と新型コロナが原因で中止に。
昨年、直前になって再び中止が決定された際、ベッテルはこんな事を言っていたそうです。
「鈴鹿がカレンダーにないF1は、F1じゃない。これで、もう1年、現役を続けるモチベーションを保つことができた」
そして、ベッテルは 鈴鹿のファンも大切に思ってくれています。
「雰囲気が特別なんだ。鈴鹿のファンは世界でも最高。ここでは本当にたくさんのいい思い出がある」
いや、我々ファンの方こそ、あなたのいい思い出がたくさんありますよ。
ベッテルにとって特別な場所、鈴鹿。
最後の鈴鹿でベッテルは輝きました。
戦闘力の乏しいアストンマーティンのマシンを駆って、予選ではQ3に進出。
決勝では、オープニングラップでアロンソと接触、16位まで順位を下げますが、レース再開直後にインターミディエイトタイヤに交換して、今シーズン自己最高の6位入賞を果たし、ドライバー・オブ・ザ・デイも獲得しました。
ベッテル最後の鈴鹿、その予選(Q3)を走り終え、ピットまで戻るインラップ中に、ベッテルは無線でこう語りました。
「アリガトウゴザイマス、スズカ」
我々こそ、「ありがとう、セバスチャン」と言いたいです。
レース後、再び「一番」の鉢巻をつけたベッテルは、こうも言ったそうです。
「2時間もの雨の間、外で座っているのはかなり大変だったに違いない」
「だから、半分だけだったけど、そんなファンの皆さんと一緒にレースすることができて良かった」
「ここで走るのが最後というのはちょっと寂しいけれど、本当に素晴らしい週末だった」
「あなたたちこそ、一番だ」
そして、最後に日本語でこう話し、鈴鹿を後にしたのです。
「あなたたちは最高です。みんなと別れるのは寂しいです」
セブ、あなたこそ
一番 です。
あなたの事は、絶対に忘れないよっ!
なお、これまでF1引退後についてあまり口にしていないベッテルが、鈴鹿サーキットであれば、1戦限りのF1復帰も真剣に検討したいと語っているそうな。
なんだ、戻って来るのかよっ!(爆)
いつでも待ってるからね~。\(^o^)/
Posted at 2022/10/19 09:36:25 | |
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