
下書きしていたブログ、投稿するのが遅くなってしまった……
10月9日に行われた F1 日本GPは、スタート時に雨が降っていた事もあり、オープニングラップでアクシデントが続出しました。
まず、フェラーリのサインツがヘアピンでクラッシュ。
サインツのマシン以外にも、ベッテルとアロンソが絡んだり、アルボンの車もトラブルで止まったり……
一旦はセーフティカーが導入されたものの、雨脚が強くなった事もあり、赤旗中断となりました。
この荒れたオープニングラップで、アルファタウリのガスリーの車が サインツのクラッシュ時に外れた看板を拾ってしまいフロント部を損傷。
ピットインしてマシンを修復したガスリーは、SC中の隊列に追い付くべく雨の中を激走、その時、ガスリーが見たものが コース上で止まったサインツのマシンを回収する為にコースに出てきた回収車両でした。
「おい! このトラクターはなんだ! コース上に何でトラクターがいるんだ!」
「こんなことは受け入れられない! 何が起こったか忘れたのか! 信じられないっ!」
ガスリーが言っているのは、2014年の鈴鹿で発生した、
ジュール・ビアンキのアクシデントである事は容易に想像出来ました。
8年前の日本GPも、折からの台風18号の影響で雨が降っており、ビアンキはコントロールを失いコースアウト。
しかし、そこには前の周でコースアウト&クラッシュしたマシンを撤去する為にコース内に入った重機(ホイールローダー)がいて、ビアンキのマシンは 重機に潜り込む様な形で突っ込んでしまいました。
ビアンキが衝突時に受けた衝撃は254 Gとも言われており、その衝撃を頭部に受けたビアンキはヘリで搬送されて緊急手術が行われ、一旦は一命を取り留めますが意識は戻らず、結局 9ヶ月後に亡くなりました。
ジュール・ビアンキ
Jules Lucien André Bianchi
(1989/8/3 - 2015/7/17)
ビアンキの事故の翌年、FIAは SCとは別の バーチャル・セーフティーカー(VSC)システムを導入、また、ドライバーの頭部を守る為のヘイロー(Halo)導入の切っ掛けにもなりました。
それだけショッキングな事故だったし、それが同じサーキットで、しかも 同じ様なシチュエーションで発生した事は 信じ難い出来事だったかもしれません。
ましてや、ビアンキは ガスリーと同郷のフランス人であり、故人と親交もあった様ですから。(ガスリーは、2019年のベルギーGPの前座レースでも、親友のアントワーヌ・ユベールを目の前で失っています)
だから、ガスリーが怒るのも感情的には理解できるんですが……
鈴鹿のコースマーシャルは、指示に従っただけですよ。
そして、マシン回収用のトラックのコースインもルールに従ってコース内に入っているのです。
そもそも、セーフティカー導入中でダブルイエローであり、作業者がコースに入っているのですから、万が一にもコースアウトするような速度で走ってはいけない筈です。
もちろん、F1レーサーなので、そんな綺麗事を言っていては勝てないのも理解はしていますが、本来ならビアンキの事故もコースアウトしたビアンキがルールを破っている事になります。(徐行が義務づけられている場所でのコースアウトですから、ペナルティものです)
ビアンキの事故も、当人が亡くなった事で悲劇として受け取られていますが、もし突っ込んだ相手がローダーではなく、作業中のコースマーシャルにだったら、ビアンキは殺人犯ですよ!?
そして、今回 ガスリーは 回収用トラックが入っているコースを
250km/hオーバーで駆け抜けています。
危険なのはどっちなんだ!!(しかも、既に赤旗が提示されていて、隊列に追い付く必要性も無かった)
確かに、雨天時のマーシャルへの指示は改善の必要があるかもしれません。
しかし、それは FIA側の責任であり、鈴鹿サーキットのマーシャルは上からの指示を実行したに過ぎません。
今回の件だけではなく、
FIAの安全管理には以前から疑問を感じています。
FIAは、レースの安全について、もっと真剣に考えて欲しい。
そして、ドライバーの方も、自分たちの安全がどうのという前に、レースを支えている
コースマーシャルの安全性もちったぁ考えろっ!と言いたいです。
Posted at 2022/10/17 13:30:22 | |
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