
昨日のフェラーリ代表のコメントも引っ掛かる部分がありますが……
フェルスタッペンのワールドチャンピオン決定が濃厚だった 日本GPの直前のタイミングで、レッドブルが2021年の予算上限をオーバーしていたという噂が流れました。
この件は、日本GP終了後に FIA から「“軽微”な超過があった」事が発表され、噂が事実である事が判明。
昨年、チャンピオンを奪われたメルセデス代表や、今期のチャンピオン争いに敗れたフェラーリ代表が、ここぞとばかりにレッドブルを非難。
メルセデスに至っては、「ウチだって、もう少しお金を掛けられていれば(開発を進められたら)レッドブルに勝てていた」って感じなのですが……。
まー、正直言って F1界は、他チームを出し抜く為に、如何にレギュレーションの隙を見つけるかって世界ですからね。
レッドブル側は、「見解の相違」という主張で、あくまで違反はしていないって言い張るでしょうし、メルセデスやフェラーリだって、似たような事は絶対にしている筈。
なので、今回の「“軽微”な超過」の事を
『F1界の闇』と言うつもりはありません。
むしろ、FIAしか知り得ない筈のレッドブルの財務内容を、何故 メルセデス側が知る事が出来たのか……、そちらの方が闇が深いと思いますけどね。
ちなみに、FIAのスポーツ担当事務局長 シャイラ・アン・ラオは、以前、メルセデスの代表、トト・ヴォルフのアドバイザーを務めていたっていう話なのですが……
今回の一件では、レッドブル以外に、アストンマーティン、ウィリアムズも違反を指摘されています。
上記チームに共通しているのは、メーカー直系のチームではなく、レース屋とも言うべきコンストラクターである事。
何やら、1980年代前半にあった『FISA-FOCA戦争』を思い起こさせるのですが……
FISA-FOCA戦争:
ブラバムやマクラーレン、ティレルらイギリスに拠点を置くコンストラクターが中心だったF1製造者協会 (FOCA) と、フェラーリ、ルノー、アルファロメオといったヨーロッパ大陸側のメーカー系チームが支持していた国際自動車スポーツ連盟 (FISA) が互いの権利を主張し、参戦ボイコットや選手権からの除外があり、一時はFOCA側による独自の選手権立ち上げまで発展しかけた。
背景には、1970年代からF1の興行面を一手に取り仕切るようになったFOCAの会長バーニー・エクレストンと、1978年にFISA会長に就任したジャン=マリー・バレストルとの対立があった。
単なる偶然かもしれないけど、それにしては 今までメルセデスやフェラーリに対して甘い裁定、ルール変更が多過きました。
2021年、激化したフェルスタッペンとハミルトンのチャンピオン争いで、両者が絡むアクシデントも少なくなかったものの、フェルスタッペン側だけにペナルティが出る事が多かった。
過去には、2019年にワンメイクのピレリタイヤの構造見直しが行われましたが(それも 、“何故か”本来予定されていなかった変更を前倒しで実施)、その所為で殆どのチームがタイヤの熱入れに苦労しますが、前年にタイヤの熱ダレに苦しんだメルセデスだけが、新構造のタイヤを上手く使いこなしていました。(レッドブルのクリスチャン・ホーナーは、『去年のタイヤ持って来い』って言ってたっけ)
また、2019年と言えば、2018年から噂されていたフェラーリのエンジン(PU)不正疑惑がありましたが、他チームからの度重なる追加の検証要求があった為、シーズン終盤となる第19戦になってようやく FIAがPUの技術指令書を発行、その途端にフェラーリが失速したという事がありました。
この一件では、FIAとフェラーリの間で『和解』に達した事だけが発表され、その詳細は外部には一切明かされないという謎対応。
レッドブルの予算超過問題よりも、明らかにしないといけない
『F1界の闇』の方を何とかしてほしいものですがねぇ。
ちなみに、2021年のレッドブルは、メルセデスにマシンを何台も撃墜されて壊されていなければ、予算超過しなくても済んだ気がするんだが……。
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Posted at
2022/10/12 09:40:05