
昨日のブログでEVに関して後ろ向きな事を書きましたが、決してEVそのものを否定している訳ではありません。
昨日も文末に書いた様に、
“性急に“、”全て” をEV(ここで言うEVは、バッテリーに蓄えた電気だけで動くBEVの事)に置き換える事に否定的な意見を持っているだけです。
EV自体の充電性能(時間)から、インフラ(発電キャパ、送電ロス、充電器不足)、そしてバッテリーがもたらす環境負荷(鉱物の採掘、製錬時や、廃棄時の環境破壊)など、全てをEVに置き換えるまでに解決しなければならない問題が解決出来ているとは思えない、と言うのが1つ。
もう1つには、そうは言っても化石燃料は有限であり、いずれは再生可能エネルギーに変えていかねばならない、というのが理由です。
なので、限りある化石燃料を有効に使いつつ、今の生活への負荷を最小限にするべく徐々にEVに置き換えていくべきだと思うのですが……
徐々にEVに置き換えるのであれば、EVに向いているモノから置き換えていけばいい。
というのも、
「EVには向き/不向きがある」というのが私の持論です。
EVの弱点は、航続距離、充電性能(≒充電時間)、価格、重量だと思います。
もちろん、エンジン車にもネガがありますが……。(都市部に多いストップ&ゴーや渋滞時の燃費悪化はエンジン車特有の欠点でしょう)
では、EVに向いているのはどんなシチュエーションかというと……
やはり、都市部を走る
シティコミューターでしょう。
(注:タケラッタ説です)
シティコミューターならば、
航続距離:短距離
充電: 自宅での一晩充電でOK
価格: バッテリ搭載量が少ない → 安い
重量: バッテリ搭載量が少ない → 軽い
と、EVのネガが目立ちません。
また、EVなら渋滞中もアイドリングで燃料消費はありませんし、ストップ&ゴーに至っては減速時に発電出来る為、効率が落ちるどころか 逆に効率が良くなります。
宅配業者の車などはEVが最適でしょうね。
逆に、長距離を走るシチュエーションはEVには向いていないです。
(注:あくまでタケラッタ説です)
航続距離:長距離
充電: 急速充電器、若しくは 長時間の充電が必要
価格: 大量のバッテリ搭載量が必要 → 高い
重量: 大量のバッテリ搭載量が必要 → 重い
長距離トラックなんぞは、EVにするのは以ての外です。
(注:くどいようですが、タケラッタ説です)
定速走行だと減速時の発電(エネルギー回生)が出来ない為、EVの利点が生きません。
また、長距離を走った後は出先で充電しないといけない訳ですが、急速充電器が確保できないと大変な事に…。
GWやお盆休みに遠く離れた実家や観光地に旅行する場合、EVをマイカーにしている人は、EVを選んだ事を後悔するかもしれませんね。
なお、高速道路を一定速度で走るようなケースでは、エンジン車は効率が上がります。
もし高速道路のみを走るのであれば、ハイブリッドカーである必要すらなく、日本では環境破壊の代名詞的な存在になってしまったディーゼル車が、実は一番エコ(エコノミーでもあり、エコロジーでもある)な車になるんですよね。
今までの話は、日本をはじめとする先進国での場合です。
通常の生活においても安定した電力供給がなされない地域や、そもそも送電線が届いていない未開な地では、EVなんて使い物になりません。
向き/不向きではなく、
エンジン車でないとダメな地域も地球上にはたくさん残されているんですよね。
EUが全てのエンジン車の販売禁止を宣言したり、環境活動家がエンジン車を作り続けるメーカーに対して「環境の事を考えない、無責任な会社だ」と言い放ったりしていますが、あなた達こそ
“真実”に目を瞑り、
“自分だけの理想” を他人に押し付ける
「無責任な人々」だと思いますがね。
それに、無計画にEV化を推進していくと、廃車になったEVの処分に困る事になりますよ!?
環境を考えて推進したEVが、深刻な環境汚染の元凶になるって、何の冗談ですか?
EVは将来有望な車だとは思いますが、暫くは
“EVに向いている” 分野に留めておいた方が良いと思いますがねぇ。
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Posted at
2023/03/29 19:57:12