
遂に緊急事態宣言が出ましたね。
まぁ、既に 本日、緊急事態宣言が出される事が分かっていましたので、驚きはありません。(東京都の新規感染者数 2447人には驚きましたが)
状況が逼迫してきた事もあり、週に1日だけあった出社日もテレワークに変わりました。
テレワークだと時間感覚が無くなってしまうのでTVををBGM代わりにしていましたが、コメンテーターは政権批判を繰り返すばかり。
確かに政権の政策はお粗末でしたが、今までの失策を非難すればコロナは終息するのですか?
政府は国民の命を軽んじているって非難してるけど、あんた達こそ感染抑止より政権批判に一生懸命だよね?
街角インタビューで「緊急事態宣言が遅すぎた!」って答えていたアナタ、あなたこそこんな状況下でも自粛もせず外出してるじゃん!
責任が及ばないところに居て、非難ばっかりしている連中ばかりをTVで見せられて、少々イラついてしまいましたが……よく考えれば、私もそういう連中を非難してるだけだよなー。(←反省)
みんカラらしく、車ネタに戻りましょう。
TVR、マクラーレンと英国車のネタが続きました。(ゴードン・マレー・オートモーティブも英国だな)
英国って小規模なスポーツカーメーカーが多いですよね。
っていうか、Car Sensorのページで国別のブランドを調べたら、イギリスってめっちゃ多い!
・ロールスロイス
・ベントレー
・ジャガー
・デイムラー
・ランドローバー
・アストンマーティン
・ロータス
・マクラーレン
・TVR
・MG
・ローバー
・オースチン
・モーリス
・BL
・モーク
・バンデンプラ
・ウーズレイ
・ライレー
・ケータハム
・ウエストフィールド
・モーガン
・パンサー
・トライアンフ
・ヒーレー
・カーボディーズ
・ジネッタ
数えたら26もあります。(アメリカも多いけど、その殆どは GMやフォードのブランドに過ぎず、さらに 1/3は日本メーカーの Made in USAであり、むしろメーカー数は少ない)
ただ、現存するメーカーって少ないのですよねー。
かつては、英国車と言えば ブリティッシュ・ライトウェイト・スポーツの MG、トライアンフ、オースチン・ヒーレーなどが有り、
高級車メーカーの ロールス・ロイスやジャガーがありました。
え? ロールス・ロイスやジャガーは今でもあるだろって?
いや、あることはありますが、ロールス・ロイスは実質的にBMWであり、ジャガーもインドのタタ傘下のメーカとなっています。
っていうか、英国自動車メーカーは、その殆どが外国資本に買収されているのです。
まず、日本人にも馴染みのあるロールス・ロイス、ジャガーですが、共に、それぞれのライバルメーカーの買収をするほど好調な時期がありました。
ロールス・ロイスはベントレー、ジャガーはディムラーを買収。
ベントレーやディムラーは、それぞれロールス・ロイス、ジャガーのバッジエンジニアリングで生産される時期が続きました。
しかし、英国自動車産業、いや、英国そのものが英国病に陥り、殆どのメーカー(オースチン、モーリス、MG、トライアンフ、ローバー、ジャガー&ディムラー、コヴェントリー・クライマックス、バンデン・プラ、ランドローバー)はブリティッシュ・レイランド(BL)という国営企業に纏められます。
また、ロールス・ロイスも倒産を機に国有化されています。(その後、ベントレーを含む自動車部門が分離され、ヴィッカースに売却された)
BLはホンダと提携し、ホンダの姉妹車を作るようになります。
トライアンフ・アクレイム
ローバー 200
1994年、ローバー・グループと名前を変えていたかつてのBLは、BMWに売却されました。
その頃、ローバーの車種(200、400、600、800)は全てホンダの姉妹車だったのですが、BMWに売却されたため、ホンダは技術提携を解消。
ホンダの技術を失ったローバーは結局倒産、BMWは150億マルクを損失し、ミニブランド以外を売却しました。
ジャガーは、一旦は品質の低さから販売不振に陥りましたが、生産体制や経営の改革により品質も向上し、経営状態も改善。
1984年にはBLから独立し、民営化されます。
企業価値を上げたジャガーは、1989年に25億ドルでフォードに買収されます。
フォードは、同じように ランドローバーやアストンマーティンも買収、3社はフォードの高級車部門を構成しました。
しかし、アメリカ同時多発テロによる原油高や、リーマンショック等により、フォード自体が経営不振に陥り、これら3社も売却されます。
アストンマーティンがデビッド・リチャーズらの投資家グループへ、そして、ジャガーとランドローバーはインドのタタ・モータースに売却されたのです。
ロールス・ロイスとベントレーはさらに複雑です。
ロールス・ロイスは搭載されるエンジンをBMWから供給を受けるなど、BMWと提携しており、ヴィッカースがロールス・ロイス・モータースの売却を発表した時は、BMWに売却されるものと予想されていました。
実際、1998年4月に 3億4,000万ポンドでBMWへの売却成立が報じられたものの、翌5月、同じくドイツのフォルクス・ワーゲンが4億3,000万ポンドの買収額を提示、同6月5日、同社による買収が決定しました。
ただ、ロールス・ロイスの航空機部門(自動車部門とは別会社)が ロールス・ロイスのブランドや企業ロゴマークなどの権利を保持する、との約定があり、BMWと関係があった航空機部門がそれらの権利をVWではなく BMWへ譲渡すると決定。
ロールス・ロイスの自動車部門を買収したVWは、ロールス・ロイスの名を使えない事になったのです。
従来のロールス・ロイスの車は、旧ロールス・ロイス・モータースが有していた生産設備、従業員、知的財産などを引き継いだVWが ベントレーの名で販売が続けられ、一方でBMWはロールス・ロイス・モーターカーズ社を、イギリス南部、ウェスト・サセックス州グッドウッドに設立したのです。
言ってみれば、今のロールス・ロイスは、エンブレムこそRRですが BMWが作った新規の自動車メーカーと言って良いものなのです。
もっとも、ベントレーだって、VWの技術で従来とは全く違う車を生産していますがね。
なお、BMWは前述のようにミニ ブランドも有していますが、Car Sensorではドイツ車に括られてました。(ミニがドイツ車? なんか変)
最後に、我がロータスです。
ロータスは、創設者コーリン・チャップマンが存命の頃から、3代目セリカのCMにチャップマンが出演するなどトヨタとの関係がありました。
1982年にチャップマンが54歳で急逝、経営難に陥ったロータスをトヨタは株主として支援、生産車にもトヨタの部品が多く使われるようになりました。
しかし、1986年にはGMがロータスを買収、トヨタとの関係は解消されます。
GMグループ時代には、同じGMグループである いすゞのコンポーネンツを使用した二代目エランを発売。
ロータス史上、唯一のFF車で復活したエランは、販売上も、そして企業イメージ上でも決して成功とは言えない車でした。
その後、ブガッティ、マレーシアのプロトンと親会社が変わり、2017年5月に中国の吉利汽車が親会社のプロトンを買収したことによって、ロータスも吉利の傘下となり今に至ります。
モータースポーツの母国とも言われるイギリス。
それだけに、スポーツカーを中心にメーカー数も多かったのですが、今、英国民族資本のメーカーってマクラーレンくらいでしょうか?
旧い車好きには、英国車ファンも多いと思います。
それだけに、今の英国車の現状は寂しいものがありますね。
日本メーカーはこうならないで欲しいものですが……