
昨日、新型シビックに関するブログを書いていて「長くなりそうだなー」と思って “つづく” って書いたけど、ちょっと後悔。
“つづく” と書いたからにゃ、続きを書かなきゃいけない。(笑)
明日からお出掛け(しかも、朝が早い)する為、のんびりとブログを書いている時間はありません。(汗)
でも、性格上、書き始めたら拘って色々と書いてしまいそう……(爆)
初代シビック(1972年~1979年)
このシビックの存在が無ければ、今のホンダはありませんでした。
当時、ホンダは厳しい状況に置かれていました。
軽自動車で四輪事業に進出したものの、N360に関する死亡事故で「事故はN360の欠陥が原因であり、運転手に過失はない」との主張から、社長の本田宗一郎らが殺人罪で刑事告訴されました(嫌疑不十分で不起訴)。
また、ホンダ初の小型乗用車 ホンダ・1300 も商業的に失敗、四輪からの撤退も噂され始めていたのです。
ホンダ・1300 は、本田宗一郎が拘った空冷エンジンが災いし、フロントヘビーで操縦性に難のある車になっていました。(本来なら、構造が簡単で軽量、低コストという空冷エンジンが、1300が採用したDDAC方式により、構造が複雑で重く、高コストとなっていた)
これが失敗したら四輪からの撤退も現実味が帯びる、そんな背水の陣で発表されたシビックは、今に繋がる コンパクトなFF 2BOXスタイルをVWゴルフよりも先に採用した、エポックメイキングな車でした。
また、達成不可能と言われていたマスキー法(排ガス規制)を世界で初めて達成したCVCCエンジンや、オイルショックによるガソリンの高騰が追い風となり、シビックは世界的な大ヒット車となったのです。
ちなみに、発売当初は2BOXスタイルを採用していながら、今では一般的なハッチバックではなく、ミニのような独立したトランクを持つ車でした。
2代目(スーパーシビック)(1979年~1983年)
初代のイメージを引き継いだ、キープコンセプトではありましたが、ボディをワイド化(初代の1505mmから 1580mmに拡大)、また、この車によるワンメイクレース「FFスーパーシビックレース」が開始されるなど、意外と(失礼!)スポーティな車でした。
この代では、2BOX以外に、セダン、ワゴンといったボディバリエーションが増え、同時に兄弟車バラードも追加されました。
この車で印象に残っているのは独特のメーター(スピードメーターとタコメーターが同軸上にある)です。
昔、アコードに乗っていた時、代車でワゴンの「シビックカントリー」を借りたのですが……見にくかったなぁ。(汗)
3代目(ワンダーシビック)(1983年~1987年)
三代目は、まったく新しい2BOX像を確立させました。
コーダ・トロンカと言われ、流線型(水滴型)の後端を切り落としたスタイリングは、強烈なインパクトがありました。
CMも良かったなぁ。
また、ワゴンもユニークなスタイリングで、今のミニバンにも繋がるテイストのシビック・シャトルとなりました。
この代からは遂にDOHCエンジンが搭載され、兄弟車のバラード・スポーツCR-Xと共に、HONDA=スポーティのイメージを確立させたのです。
この代で、ホンダ初の日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞しています。
4代目(グランドシビック)(1987年~1991年)
この代は、どのモデルもエポックメイキングな先代からのキープコンセプトでした。
しかし、この代のシビックでは、遂にVTECエンジンが搭載されるのです。
軽量なボディに、どこまでも回るVTECエンジン。
特にコンパクトで軽量なCR-Xでは、スーパーチャージャー付きのMR2(AW11)をカモれるくらいの俊足を誇りました。
当時はニュルブルクリンクのタイムを競うようなことはありませんでしたが、おそらく当時の世界最速のFF車はこの車だったでしょうね。
この頃、F1ではホンダエンジンがレースを支配していた時期と重なった事もあり、シビックのスポーツイメージが決定的になりました。
5代目(スポーツシビック)(1991年~1995年)
スポーツイメージが定着したシビックは、この代ではそのものずばりで「スポーツシビック」を名乗ります。
この代では、スポーツエンジンはVTECに一本化されました。
もう一つのトピックとしては、2ドアクーペの誕生があります。
この車はアメリカ製で、日本にも輸入されました。
アメリカではハッチバックよりも、独立したトランクを持つセダン、クーペが人気で、当然、このクーペもアメリカ市場を意識して開発されたものです。
このシビック・クーペ、現地ではセクレタリーカーとして人気でした。
この頃から、初代シビックのイメージが崩れだしてきたんですかねー。
なお、この代でも、日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞しています。
6代目(ミラクルシビック)(1995年~2000年)
ミラクルシビック? そんな通称、聞いた事なかったなぁ。(汗)
この頃から、車好きの間では型式で呼ぶようになったんでしょうか?
この代で、シビック初のType Rが設定されました。
車好きは “EK9” と呼び、人気を博しましたが、逆に通常モデルのイメージが希薄になったとも言えます。
この代で、3回目の日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞しています。(この頃から、COTYはホンダばかりだなぁと思うようになった)
7代目(スマートシビック)(2000年~2005年)
スマートシビック? 知らんがな!(笑)
この代でも、シビックは日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞しているのですが、さすがにちょっとホンダに偏り過ぎでしょ? と思うようになりました。
確か授賞理由は「ミニバン並みの広い室内」的な事を挙げていましたが、私には全高が1495~1515mmもあるので広くて当然、むしろ「狭いミニバン」に見えましたけどね。
この代のシビックは売れなかったと記憶していますが、この中途半端な立ち位置が災いしたのではないでしょうか?
この代にもType Rは用意されましたが、さすがに全高1500mmでは厳しく、英国製3ドア(全高1430mm)をベースの車にしています。(Type Rも英国製)
8代目(2005年~2010年)
先代のハッチバックが販売不振だったことから、この代ではハッチバックが廃止されました。
ハッチバックでスタートしたシビックが、初代の崇高な理念を失った瞬間でした。
また、代々つけられていた通称(例:ワンダーシビック)も、この代からつけられなくなりました。
なお、合理的な車が好まれるヨーロッパではハッチバックが残されました。
ただ、日本のモデルとは全くの別物でしたけど……
Type Rは両方のモデルに用意され、英国産のType Rには “タイプRユーロ” の名称が付けられました。
あくまで個人的な印象ですが、この代のシビックはどちらのタイプも “Type R” の印象しかないですねぇ。(だから使用している画像も両方ともType Rです)
9代目(2011年~2015年)
この代で、遂にシビックが日本市場から消えます。
シビックは、北米市場向け、
欧州向けと、この代でも仕向け地によって別の車が用意されました。
日本市場には、英国製のType Rだけが導入されました。
個人的には、ターボになっちゃったType Rは「何か違うんじゃね?」と思わなくはなかったけど……。
10代目(2015年~ )
8代目・9代目で地域別に異なっていたボディタイプが、この代で再び統一されました。
ハッチバックと
セダン
TYPE Rはハッチバックをベースにしています。
2015年にデビューした10代目シビックは、2017年に日本市場再投入、8代目の販売終了以来、7年ぶりの販売再開でした。
ただ、販売は低迷し、今年の8月にはセダンの販売が終了しています。
やっぱり、日本で販売するにはボディが大きすぎるんですよねー。
フィットの上がいきなりこのサイズ(セダン:全長4650×全幅1800×全高1415、ハッチバック:全長4520×全幅1800×全高1435)じゃね。
3ナンバーサイズは仕方がないとして、せめてカローラ(全長4495×全幅1745×全高1435)くらいのサイズにしてくれれば売れると思うんだが……。
新しい11代目シビックは、10代目の正常進化型っぽいので、北米では売れるかもしれませんが、日本では難しいだろうなー。
もっとも、ホンダとしては北米で売れてくれれば問題無いんでしょうけど……
日産と言い、ホンダと言い、もう少し本国の市場を大事にしてほしいのですがねぇ。