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イイね!
2021年09月15日

EVの「エコ」と「エゴ」

本題に入る前に、昨日のブログに関して補足しておきます。


“エンジン車の製造を禁止するのは、先進国のエゴ” と書きましたが、これは GクラスのEV化を批判するものではありません。


昨日のブログ中でも触れていますが、私も「EVシフトを自然な形で受け入れるのがGクラスオーナー」という意見に賛成です。


現行のGクラスでさえ、悪路を走らせるユーザーなど1%もいないでしょうし、充電設備が無い(≒電気が通っていない)地域で暮らしているユーザーはさらに少ないでしょう。


趣味嗜好でエンジン車を好む人はいても、「EVじゃ使いもんにならえねぇんだよ!」と言うユーザーはいないと言って良いのでは?


そういう意味では、メルセデスがGクラスをEVに変更したところで、問題は発生しません。


また、メルセデスが 完全にEVにシフトするというのは、企業が考える経営方針ですから、外野がとやかく言うべきものではありません。





しかし、行政がエンジン車の生産を禁止するというのは違うと思うのです。


昨日のブログにも書いた通り、充電設備を設置できない場所は世界中に存在します。


南米や東南アジアのジャングル、アフリカの草原、中東の砂漠地帯など、その全てに充電設備を張り巡らせる事が出来るとでも思っているのでしょうか?


こういう地域の為にもエンジン車の生産を残すべきではないのでしょうか。


しかし、現在、EUなど先進国が進めるカーボンニュートラルの思想は、エンジン車=悪です。


「2035年のエンジン車禁止では遅すぎる! 今すぐエンジン車の生産を禁止しろ!」とまで言う環境活動家もいます。


そういう人は、電気の届かないところでは、人が生活をしていないとでも思っているのでしょうか?


電気が無いところで暮らす人々には、生きていく権利はないとでもいうつもりなのでしょうか?


そういう地域の生活を支えている車に、トヨタのランドクルーザーがあります。


しかし、もしトヨタが、それらの地域に暮らす人々の為に エンジンを搭載するランクルの生産継続を決断したら、「トヨタは環境の事を考えない、とんでもない会社だ!」と一斉に攻撃する気がします。


自分たちの都合だけでモノを言わないでもらいたい!





そもそも、EVに搭載するバッテリーは 生産時に大量の電気を使用するので、100%自然エネルギー(もしくは原子力)で賄う工場でバッテリー生産しない限り、EVはエンジン車よりも多くのCO2を排出する、エコとは言えない車なのです。


少ないバッテリーでガソリン消費を減らすハイブリッドの方が、よっぽどエコなんですよ。




使い勝手も問題ありです。


何しろ、現状のEVの航続距離は エンジン車に比べて短く(充電頻度が増える)、充電に要する時間は、エンジン車の給油時間に比べれば圧倒的に長く掛かります。


今は殆どEV化されていない大型トラックなんて、どうするんですか?


燃費(電費?)は悪いだろうし、大量に積むであろうバッテリーの充電時間は、乗用車のそれとは比べ物にならないくらい長くなるでしょう。


下手したら、1時間走ったら、1時間充電しないといけなかったりして……。





そんな不便な充電事情も、EV普及の為に急ピッチで充電設備を増やしていくのでしょう。


しかし、2035年までに現状のガソリンスタンド並みの使い勝手を備える事は出来ないと思います。


今後、加速度的に増えていくEV普及のペースよりも速いペースで、充電設備が増設されるとは到底思えません。


まだまだ普及しているとは言えない日本のEVですら、充電装置が塞がっていて、前の車の充電が終わるまで30分待たされたなんて話も聞きます。


将来的にEVが普及した時、1つの充電装置に並んでいる台数が4、5台なんて事も当たり前の様に起きるでしょう。(充電する為に2時間待ち?)


GW中、高速道路のSAに充電待ちのEVが溢れてる将来が待っている?






ある側面で見た時、EVがカーボンニュートラルで、エコな車だという事を否定するつもりはありません。


しかし、そのエコを実現させる為には、まだまだ解決しなければならない問題が残っていると思います。


自宅で一晩充電した分の電気だけで事足りる、シティコミューターならEVには最適だと思いますが、長距離輸送のトラックなんて最悪だと思います。


完全なEVシフトが可能なのは、水力による発電が豊富で、人口も少なく自動車の保有台数も少ないであろう北欧くらいなのでは?


積極的にEVシフトを謳うEUも、自然エネルギー比率の高いドイツや、原子力の比率の高いフランスですら、自動車の保有台数が多いので かなりの不便を伴うと思います。


そんな不便があるのに、EVシフトを強行する狙いは、トヨタが絶対的に有利なハイブリッドが主役になっては困る欧米メーカーが、ゲームチェンジャーとしてのEVに賭けたからだと思います。


EVシフト、それは「エコ」を考えた結果ではなく、自らが有利な土俵で勝負する為の「エゴ」だと思います。
ブログ一覧 | 日記
Posted at 2021/09/15 22:44:47

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この記事へのコメント

2021年9月18日 10:27
経済は全くの素人の私ですが、全車EV化は日本欧州並のエンジン技術の蓄積のない中国の思う壺かなぁ、と思います。
ドイツは陸続きのフランスの原子力発電電力を購入できるので太陽光発電や風力発電のような悠長な政策ができるのですが、、、
ミドリムシが油脂を産生できる、とかの情報もあるので、バイオディーゼルこそ環境保護とエンジン技術の活用の最適解か?とも思いますが、、、。あ、油脂ができるなら、火力発電もできるので、やっぱ効率のいいEVか、笑
ちなみに原子力発電も温排水は確実に海水温を上昇させています〜!

以前、乗っていたゼロエレクシードって非力なミニカー登録の電気自動車でしたが、ギアがなくてもホント楽しかったですよ。近所一回りですぐ電池きれちゃって、交差点の信号待ちで女の人の声で「充電してくださいっ!」て自動警告されて恥ずかしかった、、、オープンカーだったので、、、(^ ^;)
えっと、結論としては、ワタシはあと10年、今楽しめる自動車(エンジン含む)を楽しませていただいて「上がり」でいいや、w
コメントへの返答
2021年9月18日 12:27
仰る通り、中国はエンジン技術を持ち合わせていない(現状、多くの中国車は三菱製のエンジンを搭載している)ので、世界的なEVシフトは願ったり叶ったりでしょうね。
中国の発電事情は石炭による火力発電の割合が高く、EV比率を高めたところで全体的なCO2排出量は改善しないでしょう。
ただ、排ガスは減るので、公害対策になると思います。
その意味でも、中国がEV化を進める意味は理解できます。

バイオ燃料ってどれだけ大量生産が出来るのでしょうね?
ただ、CO2対策として考えると、由来がエコでもCO2が発生する事に変わりがないと思うにですが……欧米の論理は良く分かりません。本当にエコなのは、燃焼時に水しか発生しない水素エンジンだけだと思うのですがね。

EVに関しては、現状でも用途を限れば(シティコミューター、郵便、宅配など)有用だと思うし、将来的なポテンシャルはエンジン車より上だと思います。
まあ、航続距離が3倍、充電時間が1/10にでもならないと、全てのエンジン車を置き換えるのは無理だと思いますけどね。
まあ、その頃 私は免許を返納しているでしょうけど…💦

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