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2022年08月19日

空力ヲタクが出来あがるまで

空力ヲタクが出来あがるまで 昨日のブログネタにした 新型 911 GT3RS。


ブログ書いた時は、まだ日本語版のネット記事が無かったけど、夜になるとボチボチ出始めました。


それらを見ていて、ちょっと興奮気味だったのですかねぇ、奥さんに「今度のGT3RS、凄いよ!?」と言うと「欲しいの?」と返されました。




正直、欲しいかと言われると特別欲しいとは思いません。(それ以前に、買うだけのお金の余裕がありませんが……)


ただ、空力ヲタクのタケラッタとしては、実車を間近でジックリと見てみたいです。


ちょうどこの前、お知り合いの空力マシンを 大黒PAでジックリと拝見させて頂いた様に……





そういえば、458スペチと488ピスタの空力処理の違いを、2台並べてじっくり見比べるなんて事もやったなぁ……




うーむ、大黒PA、恐るべし!





そんな空力ヲタクが 空力に目覚めたのは意外と早くて、「サーキットの狼」の影響で車に興味を持ち始めた頃から 既に空力に興味を持つようになりました。


そのきっかけがコレ。



1977年、ロータスはロータス78で F1界にグラウンド・エフェクト・カーという理論を持ち込みました。(写真は、翌年にシーズンを支配したロータス79)


既に他の車にも採用されていた前後のウィングだけではなく、車全体が翼断面となっていて強力なダウンフォースを得られるという車なのですが、この説明に「飛行機の翼を逆さにした」と言う説明がよく使われていました。



上の図は飛行機の翼の断面なので浮き上がる力(揚力)の方なのですが、翼の上面が膨らんでいて、空気が沿って流れる距離も長くなります。


その分 気流が速くなるのですが、速い気流は圧力(気圧)も低くなり、遅い気流の翼下面との気圧差が生じ、気圧の低い上面に翼が引っ張られます。


これが揚力であり、F1などのウィングは上下が逆さまなのでダウンフォースとなる訳ですね。


ただ、上の図を見たタケラッタ少年は思ったわけです。


「この翼の断面って、車の形に似てないか?」



実際、当時のカーデザインは空力特性についての理解は進んでおらず、「流線形にすれば空気抵抗も少ないだろう」程度の認識しかありませんでした。


なので、当時のマシンは250km/h を超えるような速度になるとボディが浮き上がるような車ばかり。(汗)


実際、カウンタックなどには後付けでウイングが付加されたりしてました。



ただ、フロントウィングは やり過ぎな気がする……





次に気になった車はこちら。



何故、ワンダーシビックかと言うと、コーダ・トロンカってヤツです。


コーダ・トロンカは、流線型(水滴型)の後端を切り落としたようなスタイリングの事で、スパッと切り落とすと、そのまま最後までなだらかに繋がっている時の様な空力特性になるのです。


当時 ホンダにはシティ等の絶壁スタイルの2BOXハッチバックもあり、室内のスペース効率の為のスタイリングと思われていた方も多かったかもしれません。


しかし、ホンダの当初の目論見は、究極の空力効率を求めたスタイリングだったのです。


実は、このコーダ・トロンカ、シビック(HB)ではなく2シーター(or 2+2)で超低燃費車を作ろうとしていて、その際 空気抵抗を減らす為に採用されたボディ形状だったのです。


もうお分かりですね、当初は この車のボディに与えられる筈だったスタイリングなのです。



超低燃費車にしようとした車だったのですが、結局は分かり易いファストバックのスポーツクーペに路線変更し、バラード・スポーツCR-X として登場。


一方、ハッチバックの方に 空力効率、そしてスペース効率にも優れた車としてコーダ・トロンカを採用、ワンダーシビックが誕生したのでした。


なお、当初 作ろうとした超低燃費車は、きっとこの車みたいなコンセプトだったのでしょうね。







ワンダー・シビックは市販車ですが、やはり先進技術はレースフィールドで磨かれます。


次に気になったのがこの車。(というか、この時期の車)



それまでオーバーフェンダーと言えばタイヤ全周をカバーするような形状でしたが、この頃から後ろの部分が覆われない車が現れ始めました。


まぁ、オーバーフェンダーの形状と言うより、タイヤハウス内の空気を抜く為の形状ですがね。


今じゃ、フェンダー付近はこんな感じになっちゃってます。(汗)

alt






フェンダー周りの形状では、タイヤハウス内の空気を抜く為以外にも、空気の流れが乱れるタイヤ付近に空気の流れを近づけさせない為のものもあります。


それがエアカーテン



フロントバンパー前面から入れたエアをフェンダー直前で出す事で空気のカーテンを作り、ボディ側面(タイヤ付近)に乱れた空気の流れを発生させないようにします。


少し前の F1のフロントウィングがやたらと複雑な形状をしていたのも、剥き出しになっているタイヤ周りで発生した乱れた気流による影響を可能な限り減らす為のものです。




形状は違いますが、昔はボルテックスジェネレータってヤツが、フロントウィングの翼端版から伸びてました。


(分かり易い写真が模型のモノしかなかった)


この辺が気になり始めたら、もうアナタも立派な『空力ヲタク』です。(笑)


行きつく先は、F1のバージボードの様に複雑怪奇な空力パーツに ハァハァする変態に……。(汗)








昨今は、燃費の向上の為でしょうか、コンパクトカーにも様々な空力パーツ(空力処理)が施されています。(下の写真は、旧型アクアのボルテックスジェネレータ




空力パーツは、決してオタクなパーツではないのですが……


まぁ、アクアが GT3RSの様になることは無いでしょうね。(笑)
ブログ一覧 | 日記
Posted at 2022/08/19 13:51:52

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この記事へのコメント

2022年8月19日 15:00
いろいろと勉強になります!

タイヤホールの無いものにも、整流は必要なのですね…
コメントへの返答
2022年8月19日 22:27
>いろいろと勉強になります!
単なるヲタクの独り言です。(笑)

最近は、ボディそのものの空気抵抗を減らすというより、乱流を減らす事が大事になってきている気がします。
2022年8月19日 19:25
こんばんは。

今回も楽しい内容でした。

空力について熱く語れるタケラッタさん、最高です。

今度のGT3RS 本当にすごいですね。

国産だとR35GT-Rが空力的には最高峰でしょうか?

1つ1つのパーツに拘りを感じられるマンシは、楽しいですね。
コメントへの返答
2022年8月19日 22:38
こんばんは。

今回は特別ヲタッキーな内容になってしまいました。(笑)

今回のGT3RS、空力処理も凄いですが、デフやダンパー、トラクションコントロールの効き具合といったセッティングを、ステアリング上のボタン(ボリューム?)で調整できる様です。

もしかして、コーナー毎に最適なセッティングに切り替えてたりするんですかねぇ…

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